【ExWHYZ】Episode23 mayu「やってやるぞ!って気持ちだけはずっとある」

2025年5月からツアー〈ExWHYZ TOUR 2025 '(unfinished) odds and ends' 〉を開催中のExWHYZ。その個別インタヴュー・シリーズが第2弾は、mayuが登場。ファーストシングル「iD」の制作秘話や、8月2日に開催される3周年記念公演の会場、LINE CUBE SHIBUYAへの特別な想いを語ってもらいました。
1st Sg「iD」からの先行配信
INTERVIEW : mayu(ExWHYZ)

2024年11月19日の復活ライヴで、エネルギー溢れるパフォーマンスをしてグループに復帰したmayu。誰よりも深い思索をし、誰よりも先頭を走ってExWHYZを引っ張ってきた彼女だが、今回のインタビューでは、新たな考え方へとシフトチェンジしていることが語られている。自分らしくいればいい。それは、他のメンバーへの信頼がこれまで以上に深まったことにもよるだろう。mayuの現在の心境をじっくり語ってもらった。
取材&文 : 西澤裕郎
写真 : 大橋祐希
だんだん遊び心を出していける曲になってきた
──ExWHYZは5月から全国ツアーを回っていますよね。東京公演を拝見させていただいたのですが、すごくいい雰囲気だなと感じました。mayuさん的にはどう感じていますか?
mayu:細かい部分まで、みんなでしっかりこだわれるようになってきたのかなと思います。ライブハウスツアーなので、熱量で盛り上げて楽しませるっていうのは、ある意味当然のことではあると思うんですけど、今回に関しては、LINE CUBE SHIBUYAという大きな会場が先にあるので、このブロックはこういう風に見せていこうとか、この曲はこういう意識でやろうとか、そういうところまで全体でちゃんと話し合って進められているなって。あと、個人的には、すごく大暴れって感じのツアーになっています(笑)。
──大暴れ(笑)?!
mayu:自分のスタンスが大きく変わったなと感じていて。これまではメンバーが6人いたこともあって、自分はグループの中で軸みたいな存在だと思っていたんですよね。みんながそれぞれのやりたい表現や見せたい部分を自由に出すために、自分はあまり自我を出しすぎないようにしていたというか。もちろん、自分の見せ場はちゃんと見せるけど、飛び出しすぎないように、全体のバランスを取るように心がけていたんです。
──メンバー間のバランサー的な立ち位置だった、と。
mayu:誰かがミスしても自分が軌道修正すればいいみたいな意識があったんです。自分のパートに戻ってくれば流れは整うっていうのが感覚としてあって。だから、自分がミスしないようにって意識が強かったのかもしれない。4人になってからは、ここは大事にしようねっていう共通認識さえあれば、それぞれが自分の好きな表現や歌い方、魅せ方をしてもいいのかなと自然に思えるようになってきたんです。だから今、すごく楽しくやれています。
──そういう意味で、昨年11月19日のmayuさん復活ライヴも、大暴れしている姿が見ていて気持ちよかったです。
mayu:たしかに、あの日はそうだったかもしれないですね。思い返してみると、もしかしたら、あの日に出ていたのが自分の本質だったのかなって。ちゃんとやらなきゃと思っている自分もいるけど、本当は大暴れしたい自分もいて。そういう意味では、自分の素の部分があの日には出ていたのかもしれない。だからこそ、今のツアーでは、本当は叫びたいし、大暴れしたいって気持ちを隠さずに、それでいてグループとしてのグルーヴも大事にしながら、メリハリをつけたパフォーマンスができているのかなって思います。

──今回のツアーでは、セットリストを10パターンくらい検証したうえで臨んだという話も聞いたんですが、セットリストにはどんなテーマや意図を感じていますか?
mayu:うーん……いろいろありすぎて、記憶が飛んでますね(笑)。でも、中盤あたりのブロックは特に魅せるパートは、すごく意識しています。フェスとかイベントとかって、わかりやすく盛り上がる曲を中心に構成されることが多いじゃないですか。そうじゃなくて、今回のツアーでは、ちゃんと見せなきゃいけない部分があるなと感じていて。自分の癖として、不安になっているときって、盛り上がる曲とか他のメンバーと目を合わせることで安心しようとするところがあるんですよ。笑顔を作って。でも、その笑顔って、楽しいから出ているというより、不安から来る笑顔だったりもする。ExWHYZとして掲げてきたテーマのひとつに「Dance Your Dance」があるからこそ、「一緒に歌う」とか「一緒に盛り上がる」みたいなわかりやすい楽しさだけじゃなくて、それ以外の“魅せ方”でも楽しませられる力が必要だと思って。ちゃんと自分と向き合って楽しいって思ってもらえる表現の精度をもっと上げたいなと思って臨んでいますね。
──「SHOWTIME」は、昨年12月27日にZepp DiverCityにて開催した『ExWHYZ TOUR 2024 ‘HOPE’』ツアーファイナルでサプライズ披露した楽曲ですが、そこからライブで重ねていくなかでどういうふうに変化してきたと思いますか
mayu:「SHOWTIME」は、私が復帰してから初めてレコーディングした曲で、すごく気合いを入れて臨んだ記憶があります。2024年の年末、ExWHYZとしての仕事納めが「HOPE TOUR」のファイナルライブだったんですけど、その新曲として「SHOWTIME」を持っていけたことが、すごくうれしくて。来年も楽しみだなって思ってもらえるように、かなり急ピッチで準備してライブで披露することになったんですけど、結果的にすごくやれてよかったなと思っています。今ツアーでも「SHOWTIME」は披露していて、個人的には、だんだん遊び心を出していける曲になってきたなって感じていて
──遊び心というのは、具体的にどういうところに出しているんでしょう?
mayu:自分のパートの終わり方をいつもと変えてみるとか、声の伸ばし方を工夫したり、ちょっと上げてみたり。「SHOWTIME」はセットリストの中でもかなり序盤に配置されている曲なので、自分にとっては気合いを入れる一曲なんですよね。たとえば、間奏の部分とかで、「シャーッ!」って叫んじゃったり(笑)。実際、新代田FEVER公演のときも、「マイク通してないのに、めっちゃ後ろまで聞こえてたよ!」って言われたりして(笑)。そういう風に、自分なりの遊び心を出せるようになってきて、それが楽しいですね。
──レコーディングに関しては、感覚を取り戻すのに時間がかかったりはしましたか?
mayu:レコーディングはそんなに問題がなかったかなって思いますね。「SHOWTIME」って、あまり歌い上げるようなタイプの曲ではないので、自分の得意な声質でちゃんと勝負できる感覚があって。素のままというか、あまり作り込まなくても自分らしく歌える曲だったので、すごく楽しみに気合だけ入れてスタジオに行った記憶があります。
