
新潟で結成され、その名前を全国に広げているNegicco。結成10周年記念の第2弾ニュー・シングル、が、まさかのタイトル、そしてまさかのプロデューサーである。すでにネットでは話題となっているが、そのタイトルとは! なんと「アイドルばかり聴かないで」、そしてプロディースは小西康陽(ex、ピチカート・ファイヴ)! このプロデューサーにして、この衝撃的なタイトル。それを受けて、ファンは一体なにを思うのか!?
OTOTOYでは、このタイトル曲を高音質で先行配信。なんでも、小西康陽の学生のときの夢は、ずばりアイドルに曲を書くということ。ある意味で、それが叶った曲でもある。Negiccoファンはもちろんのこと、小西サウンドのファン、いや往年の渋谷系ファンにも聴いていただきたい!
Negicco / アイドルばかり聴かないで
【配信価格】
HQD(24bit/44.1kHzのwav) 250円
【Track List】
01. アイドルばかり聴かないで
アイドルが歌う、アイドルではない女の子の気持ち
現在の日本には、テレビや大きなフェスに出るようなアイドルから、地方で活動するアイドルまで、数えきれないほどのアイドルが存在している。しかし、よく考えてみれば(考えなくてもわかるけど)、アイドルじゃない女の子のほうが世の中には多い。そうした女の子たちは、アイドルを追いかける世の中の男性をどうみているのだろうか。さらに言えば、自分の好きな男の子がアイドルを追いかける姿をどう感じているのだろうか。そんな女の子の気持ちをアイドル自身に歌わせてしまったのが、Negiccoの2013年第2弾シングル「アイドルばかり聴かないで」である。
本曲をプロデュースしたのは、小西康陽。言わずとしれたピチカート・ファイヴのプロデューサー、そしてさまざまなヒット曲を世に送り出してきた辣腕だ。「アイドルに曲を書くのが夢だった高校・大学時代の自分に聴かせてやりたいくらいの、〈私の中の筒美京平〉が暴発したような作品」と公式コメントで語っていることからも、本作は小西流のアイドル・ソング、しかもかなりド直球なアイドル・ソングということが読み取れる。

しかし、アイドル乱立時代に、小西康陽がプロデュースするアイドル・ソング…… もちろんそれは一筋縄ではいかない、いやいくわけがない。歌詞のなかの一節を拾ってみると、こんな歌詞があったりする。〈どんなに君がアイドルを好きだとしてもかまわない / でもどんなに握手をしたって / あの娘とはデートとかできないのよ / ざんね~ん!! 〉。かなり皮肉めいたリリックで、アイドル・ヲタのことを切り捨てている。これはアイドル自身によるアイドルという存在への皮肉なのか、そしてアイドル・ヲタに対しての批判なのか。そう思うかもしれないが、そのあとに出てくるパンチラインだ。
〈アイドルばかり見ていないでわたしを見てよね〉
つまり、実は自分のことをみてほしいんだという、女の子のかわいい一面をうたっているわけである。ある男性のことを好きな女の子が、彼が追っているアイドルにやきもちをやいているという構図だ。それをアイドルが歌のなかで代弁しているそして、さらにおもしろいのは、それをすべて吹き飛ばしてしまう大きなオチが本作の最後に待っていることだ。それは直接聴いてみてほしいが、まさに、これまでも彼が行ってきたアイドル・ソング・プロデュース同様、してやったりなアイドル・ソングといえよう。

新潟で結成され、今年10周年を迎えたNegicco。2013年第1弾シングルはNONA REEVESの西寺郷太が、そして第2弾の今作は小西康陽がプロデュースしていることからも、Negiccoが新しいアーティストとしての像を打ち出し、変貌を遂げようとしていることが見てとれる。今後のNegiccoの活動から目が離すことはできない。(text by 西澤裕郎)
RECOMMEND
Negicco / 愛のタワー・オブ・ラヴ
T-Palette Recordsが放つアイドル第2弾、新潟在住Negicco。2012年6月に発売されたシングル「あなたとPop With You!」以来、8ヶ月振りのシングル。「愛のタワー・オブ・ラヴ」を手がけるのは、NONA REEVESのヴォーカリストでありメイン・ソングライター、さらには数々のアーティストにも楽曲を提供しプロデューサーとしても活躍する西寺郷太。そして、カップリング楽曲はNegiccoの楽曲の大半をプロデュースしてきたconnie氏(元々NONA REEVESファン!)。思わず体が揺れるクラブユースなチューンは、より多くのリスナーにNegiccoの楽曲とライブの良さをアピールするための、まさしく塔のような象徴的楽曲。
野宮真貴 / Looker
野宮真貴のソロ・ユニット“Looker”。「Looker=美しい人」というテーマのもとルックス至上主義を掲げた、音楽とファッションのミクスチャー・ユニット。そのテーマ2曲が待望のシングル・リリース! 野宮真貴によるソフィスティケイテッド・ロック、新感覚“エレガン・グラムロック”誕生!!
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あらゆる困難から「楽しい!」を解き放て。日本のポップ・マスター3人による4年ぶりのオリジナル・アルバム。マイケル・ジャクソンのみならず「ポップ・ミュージックのスポークスマン」としてテレビ、ラジオ、執筆と大活躍、楽曲提供やプロデュースでも様々なアーティストとコラボレーションを続けるヴォーカル西寺郷太をはじめ、ギター奥田健介、ドラム小松シゲルのふたりもプロデューサー、アレンジャー、セッション・ミュージシャンとして八面六臂の活躍、日本の音楽シーンになくてはならない存在となっている。プロデューサーに冨田謙を迎え、ポップ魂を放射状に発信するリード曲「P-O-P-T-R-A-I-N」、一十三十一とのデュエット曲「GOLDEN CITY」などを含む全10曲。
PROFILE
Negicco
2003年7月、やわ肌ネギ・キャンペーンのユニットとして「Negicco」を結成。キャンペーン・ソング「恋するねぎっ娘」でCDデビュー。NHKのポップジャム出演をきっかけに全国的に注目される。2005年、古町音楽祭で古町をイメージした「Falling Stars」がグランプリを受賞。2006年~2009年「Team ECO」(地球環境を整える)のCMに出演。2009年新潟国体のイメージ・ソング「がむしゃらな風になれ」の歌とダンスの啓蒙で国体を盛り上げるインターネットTV、GyaOの「勝ち抜きアイドル天国」に出演、計6週のチャレンジで見事グランプリを獲得。2010年7月『プラスチック☆スター』『ねぎねぎROCK』を全国リリース。 11月埼玉県深谷市で行われた「全国ネギサミット」に出演、全国のネギ産地にNegiccoの名を知らしめる。12月都内で行われた地方アイドルNo.1決定戦でグランプリ受賞、見事地方アイドルの頂点に君臨。NHK「Bizスポ」「はなまるマーケット」「ワイドスクランブル」に取り上げられる。