
園子温さま
はじめまして。
新生アイドル研究会BiSの殺し屋担当テンテンコです。
テンテンコがラブレターを出すという連載がはじまりました…
この度ようやく、ようやく本命にお手紙が書けます!
少しでも思いが届くと良いのですが…
突然ですが、
園子温さん…
好き
大大大好き。です。
園子温さんの作品に出て来る人物に
なりたいと本当に常日頃から思っています。
最新作の「地獄でなぜ悪い」も見ました。
最ッッ高でした!!!
映画館でここまで叫びたくなった映画は、初めてです。
「これだ! 私が探してたのはこれだーー!!!!
ってなりました。
本当に愉快な映画でした。
理屈ばかり並べたて、本格◯◯などと変な売り文句を付ける映画だらけの中、
こんなにもふざけていて不条理でかつ爽快でアツい映画があるということがとても嬉しいです。
この時代に生まれてきてしまった憂鬱が溢れる中、
リアルタイムで園子温監督の作品を味わえていることはとても誇りに思えます。
青春の、危うさ、説明不能な… というより説明が要らない素晴らしさがあります。
どこを見ても同んなじようなものが並んでる世の中に、
こんなにも爽やかな狂気に満ちたものが世に大きく出ているということが、
私の希望でもあるのです!
園子温さんの作中に出てくる詩も大好きです。
「ヒミズ」の中で引用されている、
フランソワ・ヴィヨンの「軽口のバラード」が特に好きです。
牛乳の中にいる蝿、その白黒はよくわかる、
どんな人かは、着ているものでわかる、
天気が良いか悪いかもわかる、
林檎の木を見ればどんな林檎だかわかる、
樹脂を見れば木がわかる、
皆がみな同じであれば、よくわかる、
働き者か怠け者かもわかる、
何だってわかる、自分のこと以外なら。(以下略)
ヴィヨンの人柄と、ヒミズの住田がどこかリンクしていますし、
その気持ちが見ている私も繋がってきて、とても素晴らしいです。
この詩を聞いた時、私の為の詩だって思いました。
この人はきっと同んなじものが好きだなとか、この人は全然駄目だなとか、すぐにわかります。
人のことばかりわかるのです。
きっと田舎から出てくるような人はみんなそう思うんでしょうけど…。
みんなそうなのかな…。
私が思い描く最高の未来には、
園子温さんの存在が欠かせません。
アングラ、サブカルと言われるものを世にでっかく王道として出したいのです。
ポンキッキーズ、イカ天をもう一度今やりたいのです。
園子温さんと私、テンテンコが組み合わされば、
そんなことも出来ると確信しております!!
可愛い女の子の皮を被って、園子温さんと一緒に思い描く世界を作りたいです。
「自殺サークル」に登場するアイドルグループ、
「地獄でなぜ悪い」に登場する二階堂ふみさんが少女の頃、
私もこの現実世界でやってみたいです!
アイドルって、少女を頂点にして大人達が熱狂的に集まって、どこか宗教的だと思います。
少女と言うには、もう私は歳をとってしまいましたが、
まだ、諦められません。
どうか、私も園子温さんの世界に入れて頂きたいです。
本当にお願いします!
今、私はBiSの全国ツアーで四国に来ています。
完全車中泊で、ご飯はライヴハウスで炊いて食べています。
自分で選んだ道とはいえ、なんでこんなにもキツイ思いをしているのだろうと、
夜中寝られない中ふと考えたりします。
そんな時、園子温さんの映画を思い出して、
ヘンテコなことしても、例え死んでも、
面白いものになれば、面白いストーリーとしてどこかに残れば良いのだと思うようにしています。
園子温さんは、
私の生きる糧であり、目標です。
どうか、このお手紙が、手元に届きました暁には、
ご連絡を頂けたら嬉しいです…。
メールアドレスは、
brandnewidolsociety@gmail.com
です。
では、いつか、お会いできる日を楽しみにしています。
ずっとずっとテンテンコは、
楽しみにお待ちしています。
園子温様、
大好きです。
テンテンコ