スペシャル・フォトギャラリー
BiSH、アユニ・Dのスペシャル・フォトギャラリー。ここでしか見られない写真たちをぜひ、存分にご堪能ください!
INTERVIEW : アユニ・D

毎月出る新曲をメンバーに解説してもらえるなんて、どの媒体でもやってないし、本当に嬉しい。BiSHの連載記事をやらせてもらって本当に感謝している。今回は、アユニ・Dだ。全然そんな素振りは見せないけど、BiSH、めっちゃくちゃ忙しいそうです! それでもまっすぐ丁寧に答えてくれる彼女には、もう感激しかない。そうそう、あんだけ一人が好きだった彼女が、メンバーとの交流を積極的に行なっているとのこと。ちょっと切ない、とても嬉しい良い話!!!
インタヴュー : 飯田仁一郎
文 : 西田健
写真 : 大橋祐希
BiSHというグループはライヴハウスで育ったんだな
──先日、PEDROのサポートメンバーでもある、田渕ひさ子さんが所属するNUMBER GIRLが解散を発表しましたね。
アユニ・D(以下、アユニ) : 発表を聞いたときは、びっくりしました。でも、NUMBER GIRLの解散を人生で味わえるときが来るんだと思うと、そこは少しドキドキしています。日程は違ったんですけど、〈RISING SUN ROCK FESTIVAL 2022 in EZO〉はBiSHも出演予定だったから、出演キャンセルで行けなかったのが単純に悔しかったです。そしてNUMBER GIRLの解散ライヴの日は、BiSHはちょうど長崎でライヴだから行けないんです。だから、その日はひさ子さんのことを思って歯を食いしばって、長崎でライヴしようかなと思います。
──〈RISING SUN ROCK FESTIVAL 2022 in EZO〉も含め、夏のライヴは、コロナの関係で出演キャンセルになったり、中止や延期になってしまいましたね。
アユニ : 中止や延期を決めたときは、すごく悔しくて悲しかったです。でも、健康や命がいちばん大事だなって思いました。その分、メンバーみんなで必死にエナジーチャージができたんじゃないかと思います。
──解散発表から8ヶ月経ちましたが、解散が決まってからのこれまでの活動は、どういう心境で動いていますか?
アユニ : 解散発表してから4つのプロミスを掲げて、12ヶ月連続リリースを含めて、高速にいろんなものを新しく生み出してきたんですけど、なにひとつ手を抜いてやったことはないですね。ずっと全力疾走している感覚があります。正直なところ、清掃員の方にも「解散します。ゆっくり見守ってください」みたいな言い方はできないですね。一緒に熱い汗かきながら駆け巡ってくださいって思ってます。

──いまはライヴハウスを巡る〈FOR LiVE TOUR〉の真っ最中ですが、心境はどうですか?
アユニ : 〈FOR LiVE TOUR〉は全部セトリも自分たちで決めているんですよ。いままでお世話になったライヴハウスさんにお邪魔するので、本当に思い出がよみがえりますね。ライヴハウスの暗さや独特の臭いは、いろんなものを燃え上がらせてくれます。私がバンドに興味を持ちはじめたのはここ数年なので、「青春時代は、ずっとライヴハウスに通ってました」とかは全くないんです。でも、今回の〈FOR LiVE TOUR〉を回ったことで、BiSHというグループはライヴハウスで育ったんだなと、深く感じました。
──なぜ、そう思ったんですか?
アユニ : BiSHは、自分が加入する前から、ずっと小さくて狭いライヴハウスのステージで、毎日のようにライヴをしてきたんですよね。そうやって、精力的にずっとライヴをしてきたからこそ、横浜アリーナとか大きいフェスでもライヴができるようになったんだろうなという実感があります。あのとき、ライヴハウスでのライヴをなあなあにしていたら、絶対いまの私たちはないんだと思います。
──BiSHは現在12ヶ月連続リリースを行なっています。6月にリリースされた“どんなに君が変わっても僕がどんなふうに変わっても明日が来る君に会うため”は、アユニさんにとって、どんな曲になりましたか?。
アユニ : この曲の歌詞は、渡辺さんのリアルが込められてるんだなと思います。渡辺さんのリアルな心境とか、渡辺さんがリアルタイムで見ているBiSHというものが書かれている印象ですね。自分たちは、それを歌や振り付けでどう表現できるか、自分たちのなかで咀嚼しています。
──ちなみに、この長いタイトルについてはどう思っているんですか?
アユニ : サビの歌詞がそのままタイトルになっているんですけど、サブスクとかで出ると“どんなに君が変わっても僕がどんなふうに変…”みたいな感じで表示されるのがおもしろいですね。長いから“どん君”って略してます。
──“どん君”のおすすめポイントはありますか?
アユニ : この曲は、歌いはじめがハシヤスメなんですよね。あんまりBiSHではやってこなかったバラード調のBPMがゆっくりした曲なんですけど、ハシヤスメの奥ゆかしい歌声で歌うと、本の読み聞かせのようにしっとりと耳に入ってきますね。
