INTERVIEW : カミヤサキ
ーー自己紹介をお願いします。
カミヤサキ(以下、カミヤ) : 『惑わされるな。目覚めるのだ』サキシード仮面~! BiSのハンサム担当、サキ様こと、カミヤサキです。よろしくお願いします。

ーーあの、ハンサム担当って、どういうことですか(笑)?
カミヤ : もともとコスプレが好きで男装をしていたんです。あと、アイドルが好きだったので、ハンサム的なポジションになれたらいいなって。
ーー男装にはいつくらいから興味があったんですか?
カミヤ : やりはじめたのは大学に入ってからかな。最初はアイドルの衣装のような三次元のコスプレからはじめたんですけど、今はアニメとかのコスプレもやります。私服の高校だったこともあって、ファッションに興味がある子が周りに多くて。文化祭でファッション・ショーをするために衣装を作ったり、ファッションにちょっとずつ関わっていきました。
ーーファッションもいろいろあると思うけど、なぜアイドルや男装といった方向に?
カミヤ : みんな変身願望ってあると思うんですよね。ハロウィンのとき、すごく盛り上がるじゃないですか。自分が服を作れたということもあって実現しやすかった趣味だったんです。簡単な作業だったのが、「このコスプレもしたい」ってなって、いろいろと挑戦するようになりました。
ーー変身願望があったんですね。
カミヤ : そうですね。男装をすると女の子からもうれしい反応があって。普段と違う自分になれることがコスプレの楽しさなんです。
ーー変身したいと思った理由は、どういう部分にあるんでしょう。
カミヤ : アニメがすごい好きだったのと、あとはその世界に入り込めるからかな。日常から抜け出して、普段の自分じゃない自分に変身できることが好きなんです。弱気な自分もいるけど、コスプレをするとキャラの性格を表現できるというか。
ーーじゃあ、変身前のサキさんってどういう人だと思う。
カミヤ : 結構、面倒くさい人間です。最近はポジティヴに考えたり、人に相談できるようになったけれど、少し前までは考えてもしょうがないことに悩んだりする、典型的な面倒くさい、かまってちゃんタイプの女子でした。
ーーそういった部分に対して、自分では変わりたいと思っていたんだ。
カミヤ : そうなんです。そういうことが起こるたび、「またやっちゃった…」と反省して。それを繰り返してしまうから、さらに自己嫌悪に陥ってしまって。でも、高校の終わりごろから「もっと人と関わっていきたい」と思うようになって、そこからはうまくものごとがまわるようになっていきました。友だちも増えて、相談できる子も増えたので、自分の成長を感じます。あと少しがんばれば、自分の理想に近づけるのかなって。
ーー成長を感じるなかでコスプレをしたのがおもしろいですね。やっぱりその自分とも異なる人格になりたかったんですか。
カミヤ : コスプレは最初抵抗があったんです。大学に入学して、「私はこういう人間です」ということが出せるようになってからはやりやすくなったんです。

ーーつまり、人間関係がうまくいくようになったことで、周囲が受け入れてくれる関係ができて、コスプレができるようになったんですね。男装をしているときはどんな気持ちなんですか?
カミヤ : 本当に楽しいです。一緒にコスプレをしてくれる相手の子と、着替えて写真を撮ると、イケメンの男の人ってこんな気持ちなのかなってうらやましくなります。
自分に踏ん切りを付ける気持ちで挑みました
ーーコスプレや変身願望からアイドルへは、どこで結びついたんでしょう。
カミヤ : もともと、小さいころからなにかを表現するのが好きだったんですけど、なにかを伝えるのは恥ずかしくて。でも、アイドルさんがすごい好きで、彼女たちを見ていると、楽しいだろうなって思うようになってきたんです。就活の時期になって、就活も進めてたんですけど、身に入らなくて。緊張もしない代わりに、落ちても悲しくなかったんです。そのタイミングでBiSのオーディション見たので、受けてみようって。これでだめだったら就活に戻ろうと思って、自分に踏ん切りを付ける気持ちで挑みました。
ーーそれでオーディションに受かったときはどう思いました?
カミヤ : びっくりしました。自分が落ちて他の子がアイドルをしているのを見たら絶対悔しいと思っていたので、電話がきたときは、呼吸がうまくできないくらいうれしかったです。
ーーいざ受かってみて、入ることに躊躇はなかったですか?
カミヤ : それはあまりなかったです。何回もBiSを見にいっていたし、ミッチェルとワッキーが入ったオーディションも知っていたし。赤坂BLITZの公演を見たとき、ダメ元でも受けとけばよかったと思うほど、すごく格好よかったので、躊躇しませんでした。
ーー初ライヴをやってみた感想はどうでした?
カミヤ : 楽しみで、緊張しないと思ってたんですけど、めちゃくちゃ緊張しました。出るまえにすごい歓声がして、やばいって焦ってしまって。でも、頭のネジが外れたように踊ってしまいました。すごく楽しかったです。
ーーこれから楽しみである反面、解散をみすえて活動していくことについてはどう感じていますか?
カミヤ : さみしい気持ちもあるし、終わったあとどうするんだろうって親も心配してくれてるし、いろんな面で不安はあります。でも、いましかできないことばかりなので、がんばって、ひとつひとつやっていけば、解散するときもさみしさよりも晴れやかな気持ちが勝ると思っています!