2025/03/31 19:30

先週のOTOTOY(2025年3月31日)

OTOTOYスタッフが先週の事を振り返るコーナー。先週のオトトイ。

OTOTOY NEW RECOMMEND

毎週月曜更新中、OTOTOYスタッフが自信を持ってオススメするSpotifyプレイリスト、「OTOTOY NEW RECOMMEND」。

・the hatch “Tohmei”

ー新体制後初リリースは、ポリリズムが気持ちいいニュー・シングル (津田)

・saccharin “群衆フライデー”

ー厭きるほど人がいる、でも “誰” もいない。立錐の余地もない、でも隙間だらけ。あの光景や感情がこんな鮮やかに音楽になるなんて。驚き (高田)

・マヤ・デライラ “Did I Dream It All”

ー〈Blue Note〉からデビューした大注目SSW、マヤ・デライラのファースト・アルバムより。フジロックにも出演予定! (高木)

・ヤスエでんじゃらすおじさん “湯気”

ーYDO、春の刹那を切り取った “湯気” をリリース (石川)

・airattic “フルメタル・アティチュード”

ー結成3周年を記念した新曲は、ロック・バンド「ヒトリエ」のシノダが作詞作曲を担当 (藤田)

・AAAMYYY, MONJOE “救世主 (feat. MONJOE) ”

ー数々のミュージシャンとのコラボで作られたEPより、プロデューサーのMONJOEとの一曲 (菅家)

その他追加曲は、寺尾紗穂 “浅間温泉望郷の歌”Neibiss “no sync (tofubeats Remix)”冥丁 “十津川”YUIMA ENYA “Bliss (feat. Final Drop)”S.A.R. “Back to Wild”Jurassic Boys “KOOL KID KIETH”ANORAK! “Fledgling”カラコルムの山々 “パリのアメリカ人を聞いた僕のある夜”Guiba “ラブコメ”Laura day romance “heart”御花屋 “もうない日”SleepInside “縫い目”

編集後記

どうすればよかったか?

家から自転車ですぐのところで映画『どうすればよかったか?』が上映されていたので布団から這い出してみに行った。多分布団から這い出さないといけない人間は見ない方がいいけど。統合失調症の姉を二十五年間自宅療養で治そうとした(というよりかは精神疾患を患っていないということにしようとした)、家族のドキュメンタリー。四年間の浪人、医師免許取得の困難さなど色々あったのだろうけど、両親が精神科ではないけれど医師で子どもに医者になってほしいと願い続けているのが要因であったように感じられた。姉を閉じ込めるために玄関に南京錠をかけながら、「一緒に論文を書こう」と持ちかける異常さと来たら。理想の姿に囚われることの恐ろしさを再認識した。ここに出てくる姉は西洋占星術の団体の会長ということになっていたけど、スピリチュアルなものに頼る人って近場にもいるわけで、すぐ隣の出来事だと感じる。このリアリティが作品をここまでのロングラン上映に導いてるのだなと納得できた。(津田)

Beachside talksのリリパに行った

Beachside talksの本年傑作アルバム『Hokorobi』のリリース・パーティー (これが第一弾であることがこの日のMCで明らかに)〈Total Feedback〉編。J-シューゲイズ/ドリームポップに収まりきらずはみ出した部分が魅力の、そのはみ出し方の多様さが魅力の、このアルバム。はみ出した結果としてのポピュラリティへの接続のしかたが絶妙で、ハイ・クオリティ。それがはっきりと分かるライヴでした。アンコールの “mizuiro” 〜 “Big Sky” の充足感たるや。ライヴの良さ、フロアの好反応、そして彼女達の行動力、期待しかないです。7月24日のリリパ第二弾は対バンがHammer Head Shark (金曜日のライヴまじヤバかった) とcephalo。凄い日になるのは確定です。(高田)

実感

先週はKeishi Tanaka『Like A Diary』リリース・ツアー・ファイナルへ。圧倒的な歌の力と生命力にあふれたバンド・サウンドに触れ、無意識に焦点がズレていた頭からハッと目が覚めたような心地に。打ち込みを軸に制作された『Like A Diary』収録曲の生演奏に、音源との対比で一音の重みや実存をありありと感じた。心臓にズンズン響くバスドラや肌をビリビリ震わすベースやギター、分厚い音圧を伴うKeishiさんのヴォーカル、それらを自分の身体で感じられたことがただ嬉しかった。何かを受け取ることはプラスかマイナスか関わらず多少なりともダメージを伴うもので、この日は完全にプラス側だったのだけど、生きている実感ってこういうのの積み重ねだよなと大袈裟ながらに感じた日だった。(石川)

パワー

ちゃんと手元でハイレゾを鳴らせる環境にしないとと思い、去年ソニーのDAP "NW-A306" を購入。1年使って音質の面での不満等は無かったものの、使うにつれて動きのモサモサ具合が徐々に気になるように。これはせっかくだしもう一段か二段上のやついきたいなぁと年末ぐらいから探りを入れてたんですが、まあまあな金額分になっていた某ポイントを全て突っ込んでFiiOの "M23" を購入。コンパクトさやバッテリーの持ちの面では "NW-A306" に軍配あがりますが、気になっていた操作面のモサモサ感が解消されたのとやはり音の良さ、出るパワーの量が違う。ネイティブでDSDを鳴らせるようになったのも楽しく、気になった音源を色々聴いたりしてます。さて、私は沼に足をどんどん突っ込んでいるんでしょうか?少し怖いです。(高木)

クジャクのダンス、おもしろかった。

月曜は、守乃まもと神聖かまってちゃんのツーマンでリキッドルーム。かまってちゃんのライヴは初めてみたんだけど、こんなに楽しいんだって驚いた。守乃まもちゃんは、「リアル後藤ひとり」でした。曲もライヴもすげえ変則でおもしろかった。「ロックンロールは鳴り止まないっ」のカバーも格別。金曜は、ニノミヤユイさんを見に、渋谷チェルシーホテルへ。もうパンッパンに人が入ったフロアで聞くアニソン、最高でした。fhánaの佐藤さんとのコラボも素敵。土曜は22/7のZepp Diver。エンタメ全開ながらも、パフォーマンスは全身全霊で熱かった。パラパラが最高で、これからのライヴの起爆剤になりそう。日曜は幕張メッセでハロプロの「ひなフェス」。令和にミニモニ。、が刺さる。サブスク解禁も嬉しくて、たくさん聴いちゃった。(西田)

Shöka、君島大空

水曜日はWALL&WALLで、uku kasai と、君島大空がサポートで参加しているShökaの対バンをみた。君島大空と、EPで共作した梅井美咲への信頼もあり、ほとんど事前情報なしだったが、絶対良いだろうなという確信を持って会場に向かった。そして、その期待を遥かに上回り、今年行ったライヴの中でもかなり上位に食い込んだ。ドラムのキックの上にシンセが置いてあり、サックスの前にもシンセが置いてあり、展開の時点で高揚が止まらなかった。いざ始まると馴染みやすいうえに、楽器として完成したヴォーカルが泳ぐように歌いながら、全員が適切に暴れ回り、バンドの形を保ちながらカオスを引き立たせる最高のライヴだった。音源よりも破壊的で、即興的。めちゃくちゃ楽しかったです。(菅家)

先週の特集記事

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miwa、千葉雄喜、SEEDA、バンもん!のALなど注目の新譜を紹介【3月第4週】

OTOTOY EDITOR'S CHOICE Vol.318 ライヴ→転換→関連

REVIEWS : 092 現代音楽〜エレクトロニック・ミュージック (2025年3月)──八木皓平

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