「武道館でライヴをするグループ」という目で見られている
——少し遡りますが、ASPは昨年2023年11月にロンドンで開催された、WACK初の海外公演〈WACK in the UK〉に出演しました。海外でのライヴはどうでしたか?
リオン:生の音楽を楽しんでくれているなって思いました。高音が綺麗に出たときに、大きな反応があったんですよ。そういうのは日本ではあまりない反応だったので、新鮮でした。意識的に見ているわけではないんでしょうけど、実力を見られているのかなと思いました。
——ライヴを見ていると、リオンさんのピッチはすごく安定していて、歌唱力の成長を感じます。ご自身でも成長は実感していますか?
リオン:ありがとうございます。でもまだまだ成長する余地はあると思います。それにもっと上手くなりたいという明確な欲望が出てきました。

——11月20日からは、日比谷公園大音楽堂でのライヴに向けた実質フリーライヴツアー〈Actually FREE but You must come YAON Tour〉が開催されました。このツアーでは、メンバーによるチケット手売り販売も行われました。経験してみてどうでしたか?
リオン:チケットを手売りしている中で、「一緒に完売させようね」と言ってくれる方はいたんですけど、「絶対売れるよ」って確証するような言葉をかけてくれる方はいなかったんです。だから「ASPはそう見られているんだな」と思って、そこはちょっと悔しかったですね。でも最終的には完売して満員の野音を実現できたので、それは自信に繋がりました。
——チケットを手売りしてみてどうでしたか?
リオン:実際に買ってくれる人が目の前にいることを経験した後に野音を迎えると、こんなにならず者(※ファンの総称)が近くにいるんだなと実感が湧きました。
——そして2023年12月23日に、日比谷野外音楽堂でのワンマンライブ〈But I Love You TOUR FiNAL -I can fly!!!!!!-〉が開催されました。印象に残っていることはなんですか?
リオン:個人的に印象的だったのは、“NO REASON”での機材トラブルの後にナ前ナ以ちゃんがすぐに煽りを入れてくれたことですね。ああいうことが起こった時、いつも動いてくれるのがナ以ちゃんなんですよね。でもナ以ちゃんだけじゃなく7人全員が動いていかないといけないと思うんです。ナ以ちゃんには感謝しているんですけど、自分も動けるようになりたかったですね。そこは少し悔しかったです。
——野音ライヴでの、ご自身のパフォーマンスを振り返って点数をつけるとしたら?
リオン:50点くらいですかね。あの日できる最大限は出せたとは思います。でも映像を見ていて、歌詞をもっと伝える歌い方があるなと思いました。もっとこう歌いたいと思う部分がいくつもあります。でもこれからZeppツアーもあるので、次に繋げられる反省点に気づけたのはよかったのかなと思います。
——10月8日には初の日本武道館公演〈We are in BUDOKAN "The floor is all ours!!"〉が開催されます。ご家族には伝えたんですか?
リオン:お父さんに言ったら、「10月までに何があるかわからないから、気を抜かずに」と言われました(笑)。
——お父さんはASPの活動に対しても、そういうスタンスでいつも応援してくれているんですか?
リオン:そうですね。怒ったりはしないんですけど、結構昭和脳のお父さんです(笑)。
——1月から、WACK所属のグループ全組で回るツアー〈WACK TOUR2024「PiZZA WACKful WORLD TOUR」〉が開催されていますね。WACKの他のグループを飛び越えてASPが武道館に立つことに対しては、どう感じていますか?
リオン:WACKツアーを回る中で、「武道館でライヴをするグループ」という目で見られているなと思うんです。それはお客さんだけではなく、他のグループにもそういう風に見られているような気がします。「こんなパフォーマンスで武道館に立つのか」とは思われたくないので、毎回緊張感がありますね。
