バンドセットのために、メンバー全員でイヤモニを作ってもらった
──PIGGSは2025年に入ってすぐに、共同生活の解消を発表しました。心境に変化はありましたか?
KINCHAN:私は山口から上京してきてからは、ピグスハウスでしか暮らしてこなかったんです。だから私にとっての東京のコミュニティは、PIGGSのメンバーだけでした。ピグスハウスで一緒にいたときは、なにかあったときはみんなで深夜までリビングで話し合ったり、良いことも悪いことも共有しながら関係を築いてきたんです。だからそれが突然なくなるのは正直不安でした。でも実際に共同生活を解消してからは、無駄なケンカが減ったし、「ゴミを出してない」とか「あれが放置されてる」みたいな生活に関する不満がなくなりました。それに結局メンバーとは毎日会っているので、ほとんど寝る場所が違うだけなんですよ。だから特に寂しさを感じることもないですね。むしろ、お互いが“ひとりの人間“として自立する良い機会になったと思います。その分、一緒に過ごす時間をより大切にできるようになりましたね。
──ピグスハウスを離れてからの生活はいかがですか?
KINCHAN:いまはひとり暮らしなんですけど、「東京、家賃高っ! 」って思っています(笑)。私はPIGGSのことしか考えてなかったから、東京には特に仲の良い友達がいないんです。だからいまは友達を作ろうかなと思っています。ちょっと前に池袋を歩いていたら、山口の時の中学高校の同級生とばったり会ったりしたんですけど、新しい友達を作るのは、なかなか難しいですね。
──同じ業界で仲良い人はいますか?
KINCHAN:ほぼいないですね……。今年はアイドルとか女の子で楽器をやってる友達をひとりは作りたいです。友達、絶賛大募集中です(笑)。
──KINCHANは、かなりいろいろなライヴにも出かけている印象がありますが、最近注目しているアーティストはいますか?
KINCHAN:最近はthe bercedes menzというバンドが好きですね。2回くらいライヴにも行きました。歌詞がすごく好きなんですよ。

──バンドといえば、昨年12月には、PIGGSは初のバンドセットでのライヴ〈BOONENKAI2024〜BAND SET LIVE〜〉を開催しました。人生初のバンドセットのライブはどうでしたか?
KINCHAN:アコースティック・セットをやったりしたことはあったんですけど、バンドセットであれだけたくさんの楽曲をライブでやらせて頂くのは初めてだったので、刺激をたくさん受けました。PIGGSは生の演奏に合う曲がすごく多いし、歌も楽器みたいだなって思いました。ドラムがあってベースがあってギターがあって、その中に「歌」という楽器のひとつが混ざってるのが素敵でしたね。
──すごく迫力があって良かったですよ。
KINCHAN:このバンドセットのために、メンバー全員でイヤモニを作ってもらったんですよ。みんなで聴き比べて、自分たちのメンバーカラーで作っていただきました。片方には「PIGGS」、その反対側にはそれぞれのメンバーの名前が入っていて気に入っています。この日以降、ワンマンの時はイヤモニをつけてやっているんです。
──なるほど。先日2月9日の東京キネマ倶楽部では〈PIGGSの肉肉リクエスト〉が開催されました。こちらは、ぶーちゃんズの投票で披露する楽曲が決まるという企画でしたが、やってみていかがでしたか?
KINCHAN:久しぶりにやる曲が多かったので、練習が大変でした。今回ランクインしたのは世界観がしっかりしている魅せる系の曲が入っていたのが、意外でした。でもこういう企画をやると、改めて「PIGGSの曲って良いな」って思いましたね。それに“まじ無理ゲー”はいまのメンバーでやったのがはじめてだったんですけど、結構ハマっていてすごく良かったです。“まじ無理ゲー”をリリースしていたときは、言葉を濁さずにいうと、上手くいっていなかった期間だったんです。だから楽曲を披露するのも封印していたところがあったんですけど、改めて6人でやってみてたら、すごく盛り上がりましたね。時々やるのもいいかなと思いました。
