INTERVIEW : BIBI(PIGGS)

考えるのが好きで、哲学を学んでいるからだろうか? ラクロスをバリバリやっていたからだろうか? 時折見せる知的な部分はBAN-BANにも通じるし、ダンス苦手って言ってた割には、お披露目ライブでは運動神経の良さを感じることもできた。一言で言うなら不思議な魅力に溢れている少女。それがBIBIの印象。彼女がPIGGSにハマってくれたら、なんかPIGGSが次のステージに行ける気がする。そんな確信に満ちた人だった。
インタビュー : 飯田仁一郎
文 : 西田健
撮影:堀内彩香
考えすぎることは意外と楽しい
——BIBIという名前はどういう流れで決まったんですか?
BIBI:中学、高校とラクロス部に入っていて、そこで使うコートネームみたいなものが「ビビ」だったんです。PIGGSとしての名前を決めるときに「あだ名はないけど、そのままでいいならこれを使いたい」と思って、BIBIになりました。
——学生時代はどんな人でしたか?
BIBI:小中高ずっと同じ学校だったので、そこまで大きな問題はなく生活していました。これまでの人生、基本的に1人でいることが多かったです。でも振り返ってみると遊びに誘ってくれる人がずっといました。
——友達に恵まれていたんですね。
BIBI:私はいろんなことを考えすぎて、ひとりでずっと泣いていたこともありました。今は大学で哲学を専攻しているんですけど、哲学関連の本を読むようになってからは、考えすぎることは意外と楽しいと思うようになって、堂々と考えまくるようになりました。
——なるほど。
BIBI:ほかに芸術も好きで、歴史も宗教も興味があったんです。でもひとつに絞るのはもったいないと思っていて、哲学なら全部できると思って哲学を選びました。
——なぜ哲学を学ぼうと思ったんですか?
BIBI:いまの大学を決めたのが、自分が尊敬する先生が通っていた大学がそこだったからなんです。でも分野が全然決まらなかったんですよね。そんなとき、自分の先輩で私と似ている性格の人が哲学科に行ったんです。そのときは「哲学って何だろう」と思っていたんですが、「君たちはどう生きるか」という本を読んだときに、よくわからないけどなんだかわかりそうですごくワクワクしたんですよね。それで哲学を勉強しようと思うようになりました。

——なるほど。そんなBIBIさんですが、なぜアイドルを目指そうと思ったんですか?
BIBI:私は何かを伝える力についてずっと考えていたんです。例えば文章を読むときに、「この文は何を書いているんだろう」って考えると思うんですけど、私は受け取ることはできても伝えることはうまくできなかったんです。そこで私は「どういう表現方法なら思っていることをうまく表現できるんだろう」と考えたときに、歌ならできるかもしれないと思いました。アイドルは歌やダンスだけじゃなくて、表情やグループとしての表現もあるし、やってみたいと考えたんです。
——BIBIさんのアイドルの原体験はどのグループだったんですか?
BIBI:モーニング娘。ですね。最初はアイドルになりたいというより、「楽しい」とか「可愛い」という気持ちで観ていました。その後はSPEEDとかを聴くようになりました。可愛い人が歌っているのに何でこんなにかっこいいんだと思いました。そこから松隈(ケンタ)さん作曲のBiSHの楽曲に衝撃を受けて、WACKのグループが好きになりました。可愛らしさもあるのにかっこよくて、そのギャップにハマったんです。そこから自分も歌ってみたいと思うようになって、今年3月に「WACK合同オーディション2023」に応募しました。
——「WACK合同オーディション2023」はどこまでいったんですか?
BIBI:合宿の2日目とかで落ちちゃいました。そのときはやるだけで精一杯で、落ちたときも悔しかったし悲しかったけど、心の中で「まあそうだよな」という気持ちもありました。後日新メンバーの情報がSNSで流れてきたりするとすごく悔しくて、「私はアイドルになりたいんだ」って自分の気持ちに気づかされました。
