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INTERVIEW : SU-RING(PIGGS)

誰よりも努力することで自信を得、本番にはその自信を根底にもっと自由に歌う。そんな「うた」は、人の心を必ず振るわせる。SU-RINGは、そんな歌うたいになれると、このインタビューをして確信に変わった。
インタビュー : 飯田仁一郎
文 : 西田健
撮影: 大橋祐希
CHIYO-Pさんではなく、SU-RINGが見えてほしい
——SU-RINGさんはPIGGSに加入して、もうすぐ入って1年になります。加入当初と考え方が変わってきた部分はありますか?
SU-RING:日々変化してます。私はみんなにガツガツいけるタイプではないので、話しかけるのをためらったりしていたんです。でも最近は前まで喋らないでおこうと思っていたことを、だんだん言葉にできるようになってきました。そうやっていくうちに、私が話していることをみんながおもしろがってくれて、素直に自分の気持ちを出していいんだって思えるようになりました。
——大きな変化ですね。
SU-RING:加入直後は、特典会でも誰が誰だかわからないまま話している感じだったんです。去年の夏に加入していきなり〈TIF〉とかの大きなステージに立ったりして、どこかフワフワしているところがありました。でもいまはメンバーとも話し合って、みんなが思うPIGGSに私も近づけているなと思います。特典会でもいつも来てくれる人を覚えて話すこともできているので、それは自分でも良い変化ですね。ライヴでも、いまはお客さんの表情や動きを見られるようになってきました。
——Xでは「今日も頑張り過ぎずにだよ!」とよくポストされていますが、あの言葉は誰に向けてのメッセージなんですか?
SU-RING:自分自身とぶーちゃんズ(PIGGSファンの総称)です。PIGGSに入る前にやっていたアルバイトで、自分がやらなくていいことも全部自分がやって壊れてしまうことがあったんですよ。だから私を応援してくれるぶーちゃんズにも、頑張りすぎないでほしいなと思ってポストしています。
——当時アルバイトはなにをしていたんですか?
SU-RING:駅の中のコンビニと、いきなり!ステーキと、個人店の焼肉屋さんの3つを掛け持ちしていました。早朝からコンビニでバイトして、お昼はいきなり!ステーキ、夜は焼肉屋みたいな感じでしたね。

——すごい生活でしたね。そんな時期を経て、いまはPIGGSでアイドルとしての人生を歩んでいますが、活動は楽しめていますか?
SU-RING:はい、楽しいです!
——SU-RINGさんは歌唱面において、卒業したCHIYO-Pさんのパートという大役を任されることも多かったですよね。
SU-RING:加入前からPIGGSの曲を聴いていたので、CHIYO-Pさんの歌の存在って偉大だったんですよ。だからCHIYO-Pさんのパートを歌うのはすごくハードルが高かったんです。ぶーちゃんズも期待してライヴに来てくださるわけだから、音程だけは絶対外しちゃいけないと思っていました。でもプーちゃんに「音程だけが全てじゃないよ、うちのKINCHAN見てみ?」って言われたときに「たしかにな」と思って。KINCHANの歌はやっぱり心にくるわけで、結局気持ちがこもっていないと伝わらないと思うんです。「やるしかない!」って気持ちを奮い立たせた方が上手く歌えることに気づいてからは、歌うことも楽しくなってきましたね。
——なるほど。個人的な感想を言うと、SU-RINGさんは地声がいいんですよ。地声でしっかり低い音も出ているので、気にしすぎずに頑張ってほしいです。
SU-RING:ありがとうございます。この前特典会で「ライヴを見ていると、CHIYO-Pが見えた」って言われたことがあって、嬉しい反面複雑だったんです。SU-RINGが見えてほしいのに、CHIYO-Pさんが見えるって、体制が変化したPIGGSにとっては良くないことだと思って。気づかないうちにCHIYO-Pさんの真似をしちゃっていて、オリジナリティがないことに気づいたんですよ。でもこの前のライヴ後の特典会で「いつもはCHIYO-Pに聞こえるけど、今日はSU-RINGに聞こえた」って言ってもらって、それがすごく嬉しかったですね。だからこれからも、歌っているのはCHIYO-Pさんのパートかもしれないけど、新しいPIGGSとして聞こえるように頑張ろうって思いました。
