『HALLO PIGGS』の楽曲を、このチームで聴き合ったあの頃を思いだせ
——この曲をパフォーマンスするにあたって、メンバー間でも難しさを感じていた?
プー・ルイ:曲自体が難しいわけではないんですよ。そのときの気持ちの問題だと思います。1月の〈DIRTY EPIC TOUR〉の八王子公演のあと、Ryan.Bに「最近のライヴは技術も上がっているし良くなっているんだけど、大事な部分が少なくなっている気がする」と言われたんです。私たちメンバーは難しい楽曲もパフォーマンスできるようになるのが今のPIGGSだと思っていたので混乱しちゃって。でもRyan,Bとふたりで話し合いをしたら、結局思っていることは一緒だったんですよ。会話をしたことで、“街underworld”のパフォーマンスに難しさを感じることもなくなりました。やっぱり話し合いは必要だなと思いましたね。
Ryan.B:本当は拳を突き上げるような、泥臭いパンクのイメージだったんですけど、難易度の高いアートロックのようにメンバーに聴こえてしまったのは反省ですね。PIGGSには、曲調や振付に左右されずに、自分たちの良さである「エモ」をこういう曲でも出してほしいです。
——会話が十分にできていたら、そういう齟齬も未然に防げたわけですもんね。
Ryan.B:そうですね。“街underworld”もサウンド自体は難解かつハードにしているけど、根底の思いは “フォーエバー・ヤング”と同じことを言っているんです。そこに気づいてくれたら、この曲の聴こえ方もライヴも変わってくると思いますね。
プー・ルイ:私も不器用なので、『RAWPIG』の感じでやらないといけないのかなと思っていました。
Ryan.B:この曲は迷っている曲だから、PIGGSの現状を表しているとも言えるんですよ。そこに気持ちが乗っかったらハマるのかなと。「私は今迷っているけど、ここから生きていくんだ! 」という気持ちで歌ってほしいですね。
——カップリング曲の“SPIN”に込めた思いについても教えてください。
Ryan.B:“SPIN”はライヴで攻められるような曲が欲しいと思って、ビートから作りました。歌詞もPIGGSの根幹にあるものを意識して作っています。僕は、生まれたときから人間は死ぬことから逃げている部分があると思っているんです。逃げたくなるような弱い気持ちがあるのはしょうがないし、「逃げ回ってでも生きていこうぜ」というメッセージを込めた曲ですね。
——“SPIN”というタイトルはどういう意味なんですか?
Ryan.B:嫌な対象物を「スピン」して逃げろということですね。この「逃げる」はポジティヴな意味です。「自分のやりたいことがあるなら、そのために方向転換しようぜ」という意志を込めた曲になりました。

——このシングルには現体制PIGGSでの「LINK EMOTION'24」、「とらえる'24」、「PIGGS-モナ・リザ-'24」の再録版も収録されています。なかでも“とらえる'24”の、SHELLMEさんのヴォーカリストとしての成長がすごいと感じています。
プー・ルイ:この1年で1番伸びたのはSHELLMEだと思います。元々やればできる子だったんですけど、やっとやる気を出してくれました(笑)。
Ryan.B:SHELLMEはようやく振り切った印象があります。『RAWPIG』に入っている曲で、激しい歌い方をしてもらった結果、“とらえる”みたいな曲でもいい歌い方になっていると思います。SHELLMEに限らず他のメンバーも、パフォーマンス面ではすごく成長しています。これを聴いたらそれがわかると思います。
——最後になりますが、PIGGSがもう1つの上の段階に進むために考えていることはなんですか?
METTY:クリエイターとしては第一線の人と戦えるようなものを作っていきます。プロデューサーとしては、プー・ルイやRyan.Bが熱量をかけて作ったものをしっかり出せる環境を整えるべきだと思います。その潤滑油の役割は僕がやる。そこをしっかり振り切れないと、PIGGSは上にはいけないのかなと思いますね。
プー・ルイ:PIGGSがもう1つ上の段階に行くためには、もう1回元に戻る必要があるなと思います。結局私は、何をやるかより誰とやるかが重要なんですよ。そこを突き詰めていくことが、PIGGSにとっては上の段階にいくことになるんじゃないかと思います。だからと言って他の人に頼みたくないってことではなくて、これは自分の実力不足の話で、人が増えてもその手を握っていられないということに気づいたという感じです。いろんなことをやっていくためには地盤を固めて強くなることが必要だなと思っていて、まずは「サイゼリヤでファースト・アルバム『HALLO PIGGS』の楽曲を、このチームで聴き合ったあの頃を思いだせ」と自分に言い聞かせています。
Ryan.B:僕もプーちゃんと同じで、あの頃の熱い気持ちを思い出さなきゃなと思っています。PIGGSに関わる年数も長くなってきて、「こういうものがPIGGSにあった方がいいな」みたいな第三者視点で曲を考えることが増えてきたんです。でも最初の頃は、自分が売れなかったバンドのデモを流用したりしていたし、僕の本当に好きな音楽をPIGGSに歌ってもらうような感じだったんですよ。思えば“カッシーニ”も泣きながら書いた曲ですし。これからはもっとビジネス的ではなく、本当に自分が書きたい曲に立ち返りたいですね。絶対に良いと確信ができるものを出すことで、熱量を取り戻して、グループとしてもステップアップしたいです。

編集 : 西田健,草鹿立
さらに進化した最新シングル!
LIVE SCHEDULE
〈DIRTY EPIC TOUR〉
3月2日(土)大阪DROP
開場 16:00 開演 16:30
3月3日(日)和歌山 CLUB GATE
開場 14:30 開演 15:00
3月9日(土)神奈川 YOKOHAMA Bay Hall
開場15:30 開演 16:30
【詳しいライブ情報はこちら】
https://fan.pia.jp/PIGGS/ticket/detail/193/
PIGGSディスコグラフィー
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PROFILE:PIGGS
プー·ルイ、BAN-BAN、SHELLME、KINCHAN、BIBI、SU-RINGからなる “全身全霊アイドル” PIGGS。ピグスハウスで共同生活中。
2020年4月19日始動。元BiSのプー・ルイが会社を立ち上げ社長兼プロデューサー兼メンバーとして自らオーディションで選んだメンバーと共にトップアイドルを目指す。1,000km以上歩きライブハウスを回った「WALK or PORK TOUR」、ノンストップで109回歌って踊るMV撮影、100kmマラソン、激辛料理早食いなど夢を叶えるため何事にも全身全霊で挑戦し逞しく成長中。
【公式HP】
https://piggs.tokyo/
【公式X】
https://twitter.com/PIGGS_idol
【公式YouTubeチャンネル】
https://www.youtube.com/channel/UCJD9kdqH1hRyCOFpGxfyFjQ