REVIEWS : 078 ガールズ・アイドル (2024年5月)──西田健

"REVIEWS"は「ココに来ればなにかしらおもしろい新譜に出会える」をモットーに、さまざまな書き手がここ数ヶ月の新譜からエッセンシャルな9枚を選びレヴューする本コーナー。今回はOTOTOY編集部で、アイドル、アニソンを担当する西田健が2024年1月〜3月にリリースされたガールズ・アイドルのアルバム9枚をレヴュー。
OTOTOY REVIEWS 078
『ガールズ・アイドル(2024年5月)』
文 : 西田健
OCHA NORMA 『CHAnnel #1』
ハロー!プロジェクトのグループのなかでも、一番末っ子のOCHA NORMA。アイドル・グループのデビュー曲として、理想的なほどポップでキャッチー輝な“恋のクラウチングスタート”を筆頭に、全23曲のフル・ボリュームで届けられたのが、今作『CHAnnel #1』だ。1曲のなかにいくつも展開のある複雑な楽曲も多いが、どこかハロプロらしさがまったくブレないのは、脈々と受け継がれてきた歌唱法と、その歌の力によるものではないだろうか。独自の進化を遂げてきたハロプロ・ポップとも言うべきジャンルの最新型だと思う。ハロプロ研修生ユニットとして歌っていた名曲“ミステイク”のOCHA NORMA Ver.も必聴。
OTOTOYでの配信購入(ハイレゾ配信)はコチラへ
OTOTOYでの配信購入(ロスレス配信)はコチラへ
≒JOY『きっと、絶対、絶対』
=LOVE、≠MEに続いて誕生した、指原莉乃プロデュースのアイドル・グループ、≒JOYのファースト・アルバム。彼女たち独自のカラーとしては、ライヴのスタートを告げる“Overture”に代表されるようなロック・サウンドだろう。なかでもアルバムのリード曲“無謀人”や、方言でのセリフが印象的な “超孤独ライオン”はライヴを盛り上げる上での起爆剤として、抜群の威力を発揮している。もちろん、先輩グループの遺伝子を受け継ぐような、爽やかなでキュートなアイドルな楽曲も収録。これからどんな楽曲を歌っていくのか、これから先も注目していきたいグループだ。
OTOTOYでの配信購入(ハイレゾ配信)はコチラへ
OTOTOYでの配信購入(ロスレス配信)はコチラへ
超ときめき♡宣伝部『ときめく恋と青春』
今作に収録のコレサワ作詞・作曲の“最上級にかわいいの!”が現在TikTokを中心にバズ・ヒットを飛ばしている超ときめき♡宣伝部の最新アルバム。ディスコ・ファンクなリード曲“ハピラブルー”、松隈ケンタによる激エモロック・チューン“ 君と過ごす日々”などバラエティー豊かな作品に。注目は、の子(神聖かまってちゃん)が手がけた“大、大、大すきっ!”。「大好き」というワードを可愛く連発しながらも、壮大なストリングスと繊細なピアノの音色で彩られた、メロディー・ラインが美しい。とき宣というグループのストロング・ポイントである、キュートさとエモさが絶妙なバランスで混ざり合う、凄まじい威力を持つ楽曲である。