GARUDAよ、気高く翔べ!──崎村ゆふぃが語る、インダストリアル・メタル・アイドルとしての自分

崎村ゆふぃによる日本発インダストリアル・メタル・アイドル、GARUDA。これまでセルフ・プロデュースで活動してきた彼女だが、その最新作『Phoenix of Resurrection』は自身がめろん畑a go goとして所属するGollipop Recordがプロデュースを担当したミニ・アルバム。今作には、かつて日本発のサイコビリーバンドとして世界ツアーを成功させた『ROBIN』のカヴァー、“FLY HIGH AGAIN”、“PSYCHO SPEEDUMB”など、新しい扉を開けて更に高く翔び上がろうとする彼女の挑戦と意気込みが強く感じられる作品に仕上がっている。今回OTOTOYでは、これまでのGARUDAのヒストリーを辿りながら、今作をどのようにして作りあげたのか、話を訊いた。
今回のテーマは『もう一人のGARUDA』
INTERVIEW : GARUDA

めろん畑a go goとしても活動する、崎村ゆふぃのソロ・プロジェクト、GARUDA。自身が好きだというメタルやインダストリアル・ロックを軸にしたその音像は、海外でも高い評価を得ている。崎村にはめろん畑a go goとしては何度も取材をしてきたが、GARUDAの活動に焦点を当てるのは今回が初めて。そこで、今回はこれまでの軌跡や経歴を含めて話を聞き、最新作『Phoenix of Resurrection』の聴きどころについても語ってもらった。
インタヴュー&文 : 西田健
写真 : 宇佐美亮
好きなものだったら続くだろうと
──崎村ゆふぃさんは、いまはGARUDAとめろん畑a go goを兼任していますが、スタートはGARUDAの活動の方が先なんですよね。
前回のめろん畑a go goのインタヴュー記事
そうですね。私がGARUDAとしてデヴューしたくらいに、めろんに中村(ソゼ)が加入したんですよ。中村と地下アイドルがスタートダッシュで出るようなイベントには一緒に出ていて、それでだんだんと仲良くなって(笑)。それで、その後にめろんにサポートとして入った流れで正式に加入していました。
──そもそもGARUDAの活動どうやってスタートしたんですか?
GARUDAをやる前に別のユニットをやっていたんですけど、結局うまくいかなくて、他のメンバーと一緒に自分たちで動いていたんです。それで、あるとき歌唱指導もできるプロデューサー的な人が見つかっていろいろやっていたんですけど、それもうまくいかなくて。それで1人になってしまったというのがリアルな話ですね。でもGARUDAをやめてしまったら活動が何もなくなっちゃうと思ったので、意地でも続けていました。

──GARUDAは、結構メタルっぽい音楽性ですが元々そういった音楽が好きなんですよね。
そうですね。マリリン・マンソンとかラムシュタインが好きです。元々はメタルとかも好きですし、好きなものだったら続くだろうと思って、こういう音楽性になりました。
──GARUDAという名前はどのように決まったんですか?
GARUDAをやる前のユニットがドラゴンモチーフだったんです。それでGARUDAはインド神話に登場する神鳥の名前なんですけど、前のユニットも踏襲した上で凌駕していくという思いもあってこの名前になりました。

──GARUDAの活動はどのようにして動き出していったんですか?
活動を始める段階から、最初のプロデューサー的な人と作ったオリジナル曲があって、それにマリリン・マンソンとかスリップノットのカバーしていました。当時は、十四代目トイレの花子さんとか佐倉雅ちゃん、ネムレスちゃん、今はラブホテルというバンドをやっているNEKOさんが3人組でやっていたフェッティーズさんたちとライヴに出ていましたね。
──活動は、ほとんどセルフ・プロデュースなんですか?
そうですね。最初はプロデューサー的な人がいたんですけど、途中からはセルフ・プロデュースです。オファーを自分で受けて、出られるイベントは出ていました。そういうイベントに出始めて7、8ヶ月後くらいに自分の生誕があって。木下さんが曲を作れるらしいということを聞いて、GARUDAの曲の制作をお願いしたんです。それで年末のイベントにサポートで入るやり取りをしていくうちに、めろんに入ることになりました(笑)。

──そういう経緯だったんですね(笑)。
めろんに入ってから、“もうすぐ雪が…”、“Wild Cat”、“可愛いあの子”の3曲をいただいたんです。これは全部ヒカリノ香車さんのカバーなんです。それからラルン-LA LUNE-のLUNAさん(元Bedtime Story・RIKA:NYAN)と知り合って、彼女も曲を作れる人だからアドバイスをもらっていたんですよ。そこで制作チームを紹介してもらって、2020年のファースト・アルバムに繋がります。LUNAさんも共同制作という形で2曲ほど歌詞を書いて頂いていて、その他は自分でも書いています。それが2020年ですね。
──徐々に楽曲も増えていくんですね。
あとは、2021年には初期の“#GARUDA”と“拳”、“NOEL_HEROINE”の3曲をリニューアルしたんですよ。この曲たちはGARUDAを結成した時に創った大事なものだったので、これから続けて行く上でも一番ベーシックなものなので歌い続けないとダメだなと思って。ファースト・アルバムを一緒に制作してくれたチームに手伝ってもらって、ブラッシュアップしていきました。