風男塾、節目を迎え新境地──「和」の心、込めたシングル「君日和」

2023/06/16 20:00

とにかくもう、会場を埋めたい

――“The Sky”を手掛けている成田忍さんも、ずっと曲を書いていらっしゃいますね。

柚希：そうですね。曲もそうですし、風男塾の歌はいつも成田さんに見ていただいて、レコーディングもずっと一緒にいてくださっています。

赤星：この曲を最初に聴いたときは夏にピッタリな爽やかでおしゃれな曲だなって聴いていたんですけど、そこにラップがぱっと入ってきてちょっと驚きました。歌詞は日常の俺たちを表現してるような感じがあって、結構メッセージ性がある歌詞になっています。〈歌うこと　叫ぶこと　忘れないで　みんな最強の仲間だってこと〉って強く気持ちを込めてラップしてる部分は、すごく風男塾らしいなって思います。

――この曲は凰紫さんと天堂さんがラップをしているんですね。

凰紫：そうです。他の曲でもいくつかラップはあるんですけど、自分がここまでガッツリやることはなかったので、成田さんに「低音でかっこよくお願いします」って言われて極力かっこよくラップ出来るように力を込めてやりました。

天堂：俺もこんな長いラップはほぼ初めてで、いつもとは違う意気込みでレコーディングしました。ただ個人的な話、英語がめっちゃ苦手で。ラップのこの短い英語ですら、成田さんに「それ違う！」って言われてすごく苦戦しながらのレコーディングでした(笑)。出来上がったのを聴いたら2人でラップしていることによってすごく音に厚みがあるというか、2人で歌うからこそより力強くなって、すごく良いものになったと思います。

赤星：じつは俺、ラップしたかったんですよね(笑)。最初に1回、それぞれが1人だけでバーッっと歌うんですけど、俺はこのラップパートに一番力を入れたんですけど、選ばれず(笑)。でもすごく良いパートも歌わせていただいています。“君日和”、“ガンバーレ!”とは違った爽やかな曲調のR&Bというか、海沿いとかをドライブしながら聴きたい曲ですね。

胡桃沢：僕も自分がラップパートだと思ってたんですよ(笑)。レコーディングに入る前にひと通り練習していて、ラップの部分はテンポとかアクセントとか、ここはこうしてとかもう緻密に書き出していったんですけど、レコーディングで次はラップかなと思っていたら成田さんに「じゃあラップは飛ばして」って言われて「あれれ、そんなぁ～！」ってなりました(笑)。ただ僕はいろんな曲のラップパートの人の真似をするのが得意で、今回もネタが増えて嬉しいです。アランくんは英語の発音もネイティブなんでラップがすごく上手なんですよ。

葉崎：今回はなかったんですけど、この曲は最初に聴いたとき、あまり風男塾にないような曲調だったので難しいなと思ったんですけど、レコーディングに行ったときに、成田さんに「アランくんはギターをやるから」って言われたんです。レコーディングでは弾いていないんですけど、ライブではもしかしたらそういう機会があるかもしれないとのことだったので、ちょっと楽しみです。

英城：俺はこういう曲調を歌ったことがなかったので、成田さんに「歌えないかもしれないです」って言っていて。でも、レコーディングの日の朝までずっと聴いていて「ここなら歌えそうだな」って思っていたら、本当にそこが割り振られたんですよ。何か通じ合ってるものがあるな、ちゃんともうわかってるくれてるなって。「さすが成田さん！」って言ったのを覚えてます(笑)。風男塾には結構夏の曲があるんですけど、また違った夏ソングができたなって思います。

柚希：風男塾の楽曲で「絆」っていう楽曲があって、サビを全部お客さんと歌ってるイメージが強い楽曲なんですけど、声出しも可能になって、そういうお客さんも一緒に歌えるような曲はやっぱり嬉しいなって実感しているんです。“The Sky”を最初に聴いたとき、この曲は野外会場の夜公演でみんなで歌えたらめっちゃいいだろうなって。そういうことを想像しながらレコーディングしたので、そんな1曲になったらいいなと思います。

――2023年9月3日（日）LINE CUBE SHIBUYAで〈風男塾 LIVE 15th ANNIVERSARY FINAL〉が行われます。まだちょっと先ではありますけど、どんなライヴにしたいですか？

柚希：具体的な内容についてはまだわからないですけど、5人の先輩方もいらっしゃるし、どんな風になるんだろうね？

英城：そうだね。最初に言われたときは1年後のことだったので、9月ってずっと先だなと思ってたんですけど、気づいたらもう3ヶ月切ってるんですよ！だから「まだ先」っていうよりも、「もうすぐ」になってきてます。とにかくもう、会場を埋めたいです。LINE CUBE SHIBUYAいっぱいのペンライトが見たいですね。

――風男塾デビュー15周年ということを考えると、世の中は15年前といろんなことが変わってきていますよね。それこそ音楽の聴かれ方もCDから配信、サブスクが主流になったりと変わっていますし、様々なものの考え方も変わってきていると思います。そんな時代の中で、風男塾はどんな存在でありたいですか？

胡桃沢：「男装アイドル」というコンセプト自体、唯一無二のものだと思うので、“僕たちでしか摂取できない栄養分”を常に目指していきたいなって思います。他のアイドルさんやアーティストさんにはない部分、初心をずっと忘れずに持っていたいですし、長い歴史があるグループの深みをずっと持ち続けられる、でっかいグループでありたいなと思います。

赤星：「人を元気にする」をモットーにして活動しているので、人々に元気与えるっていうのはもちろんですけど、今この7人の空気もすごく良いので、本当に何年も何年も、15周年といわず20周年もこの7人で迎えられるように、たくさん活動していきたいです。

凰紫：今は1人1人スマホを持ってパッと外でも音楽を聴ける環境ではあると思うので、15年前よりもより近くで、「人を元気にする」っていうメッセージを感じられるようになっていると思います。風男塾にはいろんなジャンルの曲があるので、生活の一部としていろんな場面で流していただけたら嬉しいなと思います。もちろん形としてCDも手に取ってほしいですし両方の良さっていうのはあると思うので、15周年を迎えてさらにいろんな楽曲をこれからもみなさんにお届けできたらいいなと思っております。

天堂：この15年の歴史があったおかげで、俺は風男塾に出会えたし、その15年の歴史の途中経過の風男塾に俺は元気づけられたので、俺が今こうして風男塾になったことで、昔から風男塾を知ってるからできるグループの広め方もあると思っています。卒業されたメンバーさんが復活してからのアニバーサリーを迎えるというのは今回が初めてなので、そういった意味でも、この15周年全てを振り返って楽しんでもらえたらいいなと思っています。

葉崎：それこそ15年前と今では流行も曲調も全部違うんですけど、それでもファンの子が昔の曲も好きでいてくれて、ライブでやると喜んでくれるんです。だから、流行りの曲調とかじゃなくて、「人を元気にする」っていう思いや、私たちのグループ愛がやっぱり大事だなって思うので、15周年が終わって20周年、25周年、その先もそういう思いをもって活動していける存在になりたいです。

英城：15周年で先輩が復活してくださったり、とんでもないことがいっぱい起きて、いろんなことをさせていただいてるので、この1年を過ごした俺たちは多分ここからどんどん上に行けると思っています。成長した俺たちにみなさん、もっともっとキュンキュンして元気になって心も体も癒されていただいて、これからもついてきていただきたいと思いますので、是非よろしくお願いします。

柚希：15年の歴史があるグループってなかなかないと思いますし、そんなグループに俺自身もいることがすごく幸せですし、今の使命はこのグループを繋げていくことだと思っています。先輩方がこういう取材とかでよく言ってたのが、「俺たちは生で見て感じてもらうのが一番魅力が伝わるので、会いに来てください」ということなんです。本当にその通りで、俺たちを見に来てもらえたら、もっと好きになってもらえるんじゃないかなと思いますので、ぜひ会いに来てくれたら嬉しいです。よろしくお願いします！