INTERVIEW : Quubi

Quubiのライヴには、強いエネルギーを感じる。それはパフォーマンスをしているメンバーから、「この日のライヴを熱いものにしよう」という熱い気持ちが伝わってくるから。そして、その気持ちに呼応するようにオーディエンスも、大きな熱量をもって湧き上がる。これがQuubiというグループの大きな魅力である。新体制で怒涛の2024年を駆け抜けた今、Quubiは大きく進化を遂げた。ぜひライヴで、そのパワーを体感してほしい。
インタヴュー&文 : 西田健
写真 : まくらあさみ
Quubiが目指している方向や、やっていきたいことが見えてきた
──Quubiは昨年2024年から、3人体制での活動がスタートしました。昨年から今年にかけて、みなさんにとってはどんな1年でしたか?
川原 みなみ(以下、川原):とにかく怒涛の1年でしたね…。
村上 華花(以下、村上):かなり試されたよね(笑)。はじめて3人でワンマンのステージに立ったのが大阪の〈心斎橋VARON〉っていうライヴハウスなんですけど、そのときのフロアの空気感が今でも忘れられないくらい緊張感がすごくて。
藤宮 紬(以下、藤宮):お客さんも緊張してたよね。ピリピリしてた。
村上:空気がえげつなかったです。舞台で絶対泣かないって決めてるんですけど、唯一あのライヴだけ半泣きでした(笑)。どうにもこうにも自分たちのペースに持っていけなくて。最初から最後まで「空気重いな…」って思いながらやってたよね。だからその日に来てくれた人たちには感謝しかないですね。でもそれを経験したから、うちらは強くなったんやろうし、「3人でやっていけると認めさせにいく」という目標を掲げて、この1年やってきました。それがようやく認められてきたかなって肌で感じます。今は「3人のQuubiいいじゃん」って言われることが多くて、この1年の努力の結果なのかなって感じます。


──この1年で心境も変わってきましたか?
村上:怖いものがなくなりましたね。いい方向にしかいってないですね。
川原:対バン相手の幅も広がってきましたし、今まで出てなかったイベントに出させてもらうことが増えたんですよ。今後のQuubiが目指している方向や、やっていきたいことが見えてきた。それが活動にも現れた1年でした。2024年は3人での活動の下積みとも言えるかもしれないです。
──具体的にはどういう変化が起きたんですか?
村上:スタッフ込みでのQuubiチームの団結が強まりましたね。個人的には、とにかく自立しようって思いました。人に頼ってばかりじゃなくて、自分の足で歩けるように成長できたかなと思います。
藤宮:新しい主催イベントをやったり、今までやってこなかったことをやりはじめました。1年はあっという間でした。目標の対バン相手やライヴハウスが明確になったのもありますね。
川原:去年はこれまで以上にメンバーともスタッフとも話すことも増えました。グループとしては、バンドと対バンすることが増えましたし。いろいろ方向性を考える年でしたね。

──バンドとの対バンのときとアイドルとの対バンのときでは、フロアの空気に違いはありますか?
村上:うちらのことが好きな人は、元々ロックが好きな人も多いので、初見のバンドを見て楽しんでくれてる感じがあります。Quubiのファンがフロアを引っ張ってくれる部分はあると思うので、バンドとの対バンイベントのときは助かってますね。だから空気自体はそこまで変化はないかも。
──マインド的にはどうですか?
村上:マインドは結構変わるかも(笑)。もちろん勝ち負けではないんですけど、うちらは楽器も弾かないし、形態としてアイドルなわけで、その上でバンドに勝つためにはどうしたらいいかを考えてますね。プレッシャーにも感じているんですけど、それを跳ね除けたいという気持ちがありますね。
──Quubiのライヴにはすごく高い熱量を感じます。ライヴ中はどんなことを考えているんですか?
藤宮:藤宮は毎回、できるだけ、ひとりひとりの顔を見たいなって思ってます。いちばん後ろにいる人でも「顔を見たいな」って。その顔を見て、その人の楽しみ方を見るのが楽しいです。
村上:MCのときは、どうやったらちゃんと伝わるかなって、頑張って空気を読み取ってます。平日だったら「仕事終わりで疲れてるかな?」とか。負けず嫌いなので一番になりたくて、対バンイベントだと「他のグループと差をつけるためにどうしよう」とか、どれだけQuubiらしさを出せるかを大事にしてます。
川原:お客さんからみて自分がどう映ってるか、自分がどう表現したいかを考えながらライヴすることが多いですね。

