INTERVIEW : 羽島めい

──めいさんファンって、どういう人が多いですか?
めい : 常に成長を求めている人が多いかなと思いますね。
──それはどこで感じます?
めい : 特典会で話してる内容もそうですし、DMで送ってくれること、個人ファンクラブのブログに対してのコメントだったりとかで、めっちゃ長文で自分の思いを素直に打ち明けてくれる舁夫さんが多くて。その内容も「最近こんなことがあって、そんな自分を直したいんです。めいちゃんだったらどうしますか?」とか「めいりんのブログで書いてる内容とか、日々発信してる言葉や生きていくなかでの姿勢だったり。そういうのを見て、私も一歩前へ進む勇気をもらった」という話をされて「みんな、成長しようとしているんだな」と思いました。
──ファンの皆さんはめいさんのことをどう見てると思いますか?
めい : 「めいちゃんがふざけているのを見るのが好き」という感じですね。「言ってることもイマイチ理解できないときがあるんだけど、めいちゃんが発する言葉に力があるしおもしろいから」と言ってくれているので……興味本位で見てるのかな?どう見られているのかは難しいなあ。あとは「ついていきたい」と言われることが多いから、“先頭に立って突き進んでいく人”に見られているんじゃないかなと思います。
──ファンの方と自分が似てると思うところはあります?
めい : 先ほどの話になるんですけど、生きていく上で人として成長していきたい姿勢はすごく似ているなと思います。私は高校生から神宿をやってきて、アイドルだけじゃなくて人としても成長できた7年間だったなと思うんです。世の中には色んな人がいて、私の存在が誰かの役に立てるのかなとか、誰かの唯一無二の存在にどうやったらなれるのかなとか。そういうことを日々考えた結果、いまに至るんですよ。私は変化が激しい人だから、そういうのを見て「ついていきたい」と思ってくれるんじゃないかなと思います。
──性格とか人としての属性が似てると思うところはありますか?
めい : 真面目な人が多いかもしれない。自分で言うのもアレですけど、私が昔悩んでいたことと似たような悩みを抱えている人たちが多いなと思っていて。別に上から言うわけじゃないんですけど、私はその経験をして自分のなかでの解決策を見出せたから、過去の自分と同じように悩んでいる人にアドバイスしたいというか助けてあげたい。メッセージを届けている立場だからこそ、悩んでいる人の役に立てたらいいなと思っています。
──ライヴ中、特典会、ネット上などでファンの方から言われて嬉しかった言葉はなんですか?
めい : ライヴのときに言われて嬉しかったことは、「嫌なこととか辛いことがあったんだけど、今日のライヴに来てひとりじゃないと思えた」と言ってもらえて。そうやって伝えてくれるのがひとりじゃなくて、めちゃくちゃいるんですよ。それがすごく嬉しくて「今日もこの人たちの役に立てたんだ」と思えてすごく救われますね。
──どうして複数人の方が、神宿のライヴを見て「ひとりじゃない」と感じたんだと思います?
めい : 「楽しい時間を過ごして気持ちが晴れやかになった」とか「歌詞が刺さった」と言ってくれる舁夫さんが多くて。言われてみれば明るく寄り添う楽曲や、ときにはシリアスで共感する内容とか応援する歌詞とか、色んな曲があるからこそ気持ちが滅入ってる人の心に響いたんじゃないかなと思います。
──特典会で言われて嬉しかったのは?
めい : 私、髪型とかメイクがよく変わるんですよ。初めてイメチェンに挑戦したときは、結構色んなことを言われたりして「あー、どうしよう。見た目が変わることによって離れていく人もいるのか」という悩みがすごくあったし、変わるのってそんなにいけないことなのかなと思う時期があったんです。そんなときに「そのままのめいちゃんでいてね」と言ってくれたファンの子がいて。大事なのは自分がどうしたいのかだし、周りに何を与えたいのかという目的がしっかりしていれば、それでいいじゃんと思えて。「めいちゃんのイメチェンに対して否定的なことをいう人もいるけど、私は今のめいちゃんもすごく好きだし、挑戦している姿を見て勇気をもらえるよ」と言ってもらえたのがすごく救われました。
──愛ですね、それは。
めい : 愛ですね。こういう人を大切にしたいって本当に思いました。
──YouTubeとかSNSとか、ネット上で言われて嬉しかった言葉は何かありますか。
めい : 自分がイメチェンをして、写真をインスタとかTwitterに載せたときに「自分もこういう風になりたい」という言葉が嬉しかったです。
──それは同性の方からの?
めい : 両方なんですよ。女性もそうだし男性も「この髪型にしたい」と言ってくれるんです。今までは女性の美容院に通っていたんですけど、最近になって渋谷にある「syn」という男性専門サロンに通うようになって。髪をカットしてもらうたびに写真を撮ってもらって、 美容師の方がSNSにアップしてくださるんですけど、男性のお客さんが「この髪にしたいです!」と言って私の写真を見せる方がめちゃくちゃ多いと聞いて。そんなことあるんだ!と思ってめちゃくちゃ嬉しかったんですよ。女性の方も「いままでショートにする勇気が出なかったけど、めいちゃんを見て思いっきり短くしました」と言って髪型を見せに来てくれる方も多いし、真似されることって嬉しいと思いました。
──ファンに救われた出来事はありますか。
めい : ステージ上で感情が昂ってしまって、泣いちゃったことがあるんですよ。
──それはどうして?
めい : SNSで私に対する否定的なコメントを読んでしまって、心がやられたんですよね。しかもコメントを読んだ直後にライヴだったので、めちゃくちゃ声が震えちゃって。明らかに「めいりん調子悪くないか?」みたいな空気になってしまったんです。MCのときに「実は、こういうことがあってすごく辛かったんだけど、歌いながらみんなの見つめてくれる温かい視線や優しい表情に安心した」と伝えました。そしたら特典会やDMで舁夫さんたちが「めいりん大丈夫だよ!僕たちがいるからね!」と言ってくれて。あのときはすごく勇気づけられましたね。
──つまり、一時は人に対して不信感があったわけですよね?
めい : そうですね。正直に言っちゃうと……。
──だけど、それを拭ってくれたのがファンの方だった。
めい : はい。SNSのネガティブな声に目を向けてもしょうがないし、そんな時間があったら私の存在を必要としてくれて、好きでいてくれる舁夫さんひとりひとりと向き合う時間をもっと長くしたいと思えました。
──ファンのおかげで変われた部分ってありますか?
めい : 性格がまろやかになりつつあります。神宿を始める前はもっと尖っていたし、誰のことも信じてなかった。だけど、アイドルを始めて舁夫さんという方々が存在するようになってから、こんな私でも必要としてくれる人がいるんだと思えた。その人たちのために私は頑張らなきゃなって気持ちになれたのは、人生のなかでも大きな変化だったと思います。
──そんなファンの皆さんに対して伝えたいことってなんですか。
めい : 羽島めいについてくれば大丈夫だよ、と伝えたいですね。ときには誰か大切な人がいなくなって悲しんでいる人がいたら、私が寄り添ってあげたい。自分の好きなことや信念を周りの発言によってねじ伏せられている生き方をしている人がいたら、私が先陣を切って自分らしく生きることの素晴らしさを伝えたい。寄り添いながら一緒に歩んでいきたいと思ってます。
──ファンってどういう存在ですか?
めい : 光ですね。私が暗闇を歩いていても、ファンの人が光になって「ここにいるよ」と私の人生を照らしてくれる。そういう光であり道しるべのような存在になっています。
──最後に、めいさんが目指してる理想のアイドル像は?
めい : 唯一無二かな。誰かの真似はしたくないし、「これが私」と胸を張れるアイドル人生を貫いていきたいです。