INTERVIEW : 夢限大みゅーたいぷ

先日2月16日に開催された、2nd LIVE〈でぃすかばりー☆じゃーにー〉を観て、その熱量とパワーに驚かされた。ポップなビジュアルとキュートな衣装のなかに、超弩級の覚悟を感じたからである。メンバーそれぞれのパーソナルな部分をモチーフにした楽曲も素晴らしい。バンドリ!としても、いやエンターテイメントの世界からしても新たな動きをしている、夢限大みゅーたいぷ。まだまだおもしろいことになりそうだ。
インタヴュー・文:西田健
ひとりきりじゃ出来ないことをしたい
──夢限大みゅーたいぷは、『夢(バーチャル)と現実(リアル)を飛び越える運命共同体(バンド)』として、バンド活動のほか、2DCGアバターでのYouTubeを中心とした動画投稿も行っています。またそれぞれが楽曲制作、映像制作、イラスト、漫画などさまざまなクリエイティヴを発揮していることも、すごいバンドだなと感じています。
仲町あられ(以下、仲町):私自身、バンドもアニメもVTuberの文化も好きだったので、本当にやっていて楽しいですね。何よりバンドリ!のファンだったし、ハロー、ハッピーワールド!さんの曲に元気をもらっていたので、こうしてその仲間に入れていただいていることがすごく嬉しいです。歌うこと自体すごく好きでしたし、歌ってみたの方ではMIXもやっています。この「ゆめみた」っていうバンドをもっともっと大きくするためには、自分も音楽のクリエイティブの方の理解度を深める必要があるのではないかと思って、「やりたいです」と提案したことがきっかけなんです。そうやって、興味持ったものをやらせてもらえることが、すごくありがたい環境ですね。
峰月律(以下、峰月):最初は「バーチャルの姿とリアルの姿」が両方あることに不安もあったんですけど、VTuberの文化が好きな人たちにも、バンドリーマー(バンドリ!のファンの総称)のみなさんにも楽しんでいただけている感じがしていて、嬉しいですね。あと私、半分から下だけリアルの姿、上だけモニターでLive2Dっていう形で「半分人間」っていうのをやっているんですよ。でもそれを「おもしろいよね!」ってある種許してくれる自由が良いなと思います。
宮永ののか(以下、宮永):メンバーそれぞれにモチーフ楽曲があるんですけど、それは作曲家チームの方々とお話しして、作り上げていくんです。キャラクターという存在のなかに、私たちの本当に「生」の考えが入ってきて、よりバーチャルとリアルが交差する感じがありますね。そこが混ざり合う感じがおもしろいなと思っています。
千石ユノ(以下、千石):「夢限大みゅーたいぷ」はバンドだけじゃなく、いろんなことをやるプロジェクトではあるんですけど、このメンバーに会った時にこの5人ならできるだろうなって思ったんですよ。そこからはもうすべての活動に前向きになりました。DJもマニピュレーターもこれまでやったことがなかったんですけど、他の楽器担当もみんな未経験だからこそ、自分がすごく出遅れている感じもなく、全員一緒に頑張れています。
藤都子(以下、藤):“コミュ着火Fire!”という曲のなかに「ひとりきりじゃ 出来ないこと したいから」という歌詞があるんですけど、それがまさにいまの活動にすごく共感できるんですよ。私は漫画やイラストも描いているんですけど、その作業って基本的にひとりでやることが多いんです。でもバンド活動ってひとりじゃできないじゃないですか。だからこのメンバー5人が集まってできることがすごく楽しいですね。


──まさに運命共同体のバンドですね。
千石:そうなんですよ。こうやって、リスペクトできるところを持ったメンバーに出会えたから、自分の位置が確立できて、相対的に自分も輝かせてもらっているなって思っています。いろんなことをやっているけど、ひとりじゃできないことができるのがいちばん良い環境だなと思っています。
仲町:僕もソロで活動をする自信がなかったから、こうやって仲間と出会えたことがすごく嬉しいですね。
宮永:私、あられちゃんの歌がすごく好きなんですよ。声はかわいいのに、なんでも歌いこなせるところがすごく良いなと思います。このバンドでは、好きなことがやれて楽しいんですけど、私はなによりあられちゃんの歌と一緒に演奏できることがすごく嬉しいです。

