底抜けのポジティブを着こなしていこう──飴村乱数役、白井悠介&山田三郎役、天﨑滉平が彩る、自由なヒプマイの世界

2023/08/25 12:00

ポジティヴを着ることはできる

——今年で6周年を迎えるヒプノシスマイクですが、おふたりは初期から参加していますよね。これまでの道のりをどのように感じていますか?

白井：最初はどうなるのか予想できなかったですね。ラップのコンテンツがいままでなかったので、皆さんがどう受け止めてくれるかわからなくて不安もあったんです。でも池袋サンシャインシティの噴水広場でやったファーストライヴに出たときに、ものすごい歓声で迎えられたんですよ。「これはいけるぞ!」と手応えを感じました。

天﨑：すごかったですね。僕も出ていたんですけど、バックヤードで「どうなるんだろ、このコンテンツ」とソワソワしていたんですよ。でも出てパフォーマンスしたら、皆さんよく受け入れてくれて。自然と楽しめていましたね。そのときに、「心配なんて要らなかったんだ」って思いました。

ヒプノシスマイク Division All Stars「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-」AGFライブVer.

——これまでヒプノシスマイクに関わっていくなかで、ご自身の中で変化はありましたか?

天﨑：僕個人としては「ヒップホップ」とか「ラップ」という言葉を抵抗なくいえるようになりました。抵抗は悪い意味ではなくて、関わるまでに馴染みがなかっただけなんです。今まではちょっと頑張って言っている感があったんですけど、だんだんと体の中に馴染んだ感覚はありますね。

白井：ストーリーが進むにつれて、飴村乱数という人間がこんなすごいものを抱えていると思わなくて、結構衝撃でした。でも演じる側としてはめちゃくちゃ楽しいですね。こんなにいろんな表情を見せてくれるので演じがいがありますし、より乱数のことが好きになりました。どんどん人間臭い部分が出てきて親しみが湧いてきましたね。ときが経つにつれて、キャラクターとの距離も近くなりますし、愛も増してきているのも感じています。

——ライヴはどのように制作していくんですか?

天﨑：チームでよく話し合っていますね。

白井：特にイケブクロはそんな感じがするよね。

ヒプノシスマイク Buster Bros!!!「IKEBUKURO WEST GAME PARK」

天﨑：ライヴはいっぱい一緒になって練習します。リハーサルとして練習することもありますし、時間が足りないとなったら夜集まって練習することもありますね。そうすることでディビジョンごとに仲良くなっていくと思うので、それがまたライヴのよさにつながっていると思います。あとライヴだと会えない人にも会えるじゃないですか。いまはかなりの大所帯なので、みんながやってきたものを持ち寄って一緒にライヴできるのは楽しいですね。

白井：ラップだけじゃなくて、キャラクターとしての佇まい、パフォーマンス面も月日を重ねるにつれて自然になっている気がします。それぞれに余裕が出てきたことで、出てくる魅力もあると思います。

——今年4月には〈-Division Rap Battle- 9th LIVE ≪ZERO OUT≫〉が開催されました。実際ライヴしてみていかがでしたか?

天﨑：そもそも全員でライヴするのも久々だったんですよね。声出しもあったので、ダブルで楽しかったです。最初の頃の形がパワーアップして戻ってきた感じがあってよかったです。今回は360°お客さんがいるステージだったので楽しかったですね。

白井：久々の声出しということで、ライヴ始まる前にDJ U-ICHIさんがみんなを集めて、「みんな楽しんで! ライヴはみんなで作るものだから」って声をかけて温めてくれたんですよ。

天﨑：あれは感動しましたね。ステージの下で待機していたんですけど、モニターで見ながら嬉しかったです。

白井：だからステージに上がった瞬間から、みんなの歓声が聞こえたことが本当に嬉しくて嬉しくて。だから本番は片耳イヤモニ外して、みんなの声を聞きながらパフォーマンスしていました。

——では、最後にこの記事を読んでいる人にそれぞれメッセージをお願いします。

天﨑：今回の EPにはいい楽曲がたくさん入っているので、是非とも聴いてほしいですし、これをいつか披露できる機会があったらいいなと思っています。引き続き応援よろしくお願いします!

白井：ヒプノシスマイクはまもなく6年になりますが、それでも彼らの新たな一面、可能性をこのEPで提示できたと思います。僕は“Viva la liberty”の歌詞のなかで「どうしようもないって諦めそうでも底抜けのポジティブ着こなして」という頭の乱数のパートがすごく好きなんです。皆さんなかなかうまくいかないこともあると思いますけど、「底抜けのポジティブ」を「着こな」すという部分がめっちゃ乱数っぽいなと思っています。乱数はもともと卑屈なんですけど、普段はポジティヴに振舞っている感じと、デザイナーらしいフレーズがオシャレだなと思います。乱数に限らず、元からポジティヴではない人も、「ポジティヴを着ることはできる」と思うんです。「今日ポジティヴ着ていこう」って、この曲聴いて元気出してもらえたらなと思いましたし、この楽曲だけではなくEPには魅力的な曲が多いので、推し曲を見つけてそれで元気になってほしいですね。ぜひたくさん聴いてください!