INTERVIEW : 白井悠介(飴村乱数役) & 天﨑滉平(山田三郎役)

インタビュー&文 : 西田健
撮影: つぼい ひろこ
不思議じゃないというか、むしろしっくりきました
——おふたりでの取材ははじめてですか?
天﨑滉平(以下、天﨑):そうですね、このふたりだけっていうのは新鮮です…。って、あれ?白井さんもしかして野菜スティック食べてます(笑)?
白井悠介(以下、白井):あ、はい(モグモグ)。
天﨑:あまりにもラフなので、びっくりしましたよ。
——僕もあまり突っ込まないでおきました(笑)。おふたりの関係性はどんな感じですか?

天﨑:白井さんが先輩で、僕が後輩です。
白井:キャリア的にはそうだけど、別にそんなに…。
天﨑:コンテンツでご一緒する機会はあれど、特別ご飯行ったりするわけではないです。
白井:だからそんなに仲良くはないです(笑)。
天﨑:せっかく僕がマイルドに言ったのに(笑)! もちろん仲悪くはないですよ!
——でもいまのやりとりを見ていると、自由な先輩とその弟分みたいな、おふたりの役柄そのままの空気を感じましたよ。8月23日には、ヒプノシスマイクとしては初のEP「The Block Party –HOMIEs-」 「The Block Party -HOODs-」が2枚同時リリースされます。「The Block Party -HOODs-」の方には今回の2人でのデュエット曲、“Viva la liberty”が収録されていますが、まずシブヤ・ディビジョンの飴村 乱数とイケブクロ・ディビジョンの山田 三郎という組み合わせについてはどういう印象ですか?
白井:ストーリーの流れもあると思うんですけど、以前、乱数が三郎をいじっていたことがあって、そこからちょくちょく関係性があったんですよね。だから不思議じゃないというか、むしろしっくりきました。
天﨑:僕も違和感はなかったですね。三郎は乱数にいじられてムキッとなる、しかも乱数はお兄ちゃんの一郎と昔チームを組んでいたこともあり、知らない一郎の顔を知っているし、我が物顔で萬屋にくるという関係性だったんですよね。そういう中で、三郎も丸くなって一緒に歌ったりできるようになったのかなと。
白井:正直かなり合うなと思ったんですよ。三郎に合うキャラは他にも色々いそうな気もしますが、乱数と合うのは三郎しか思い当たらないくらいぴったりだなと思いました。
天﨑:三郎には大きく分けてふたつの方向性があると思うんです。ひとつはイケブクロでやっていたようなヒップホップ然とした感じの方向性、もうひとつは彼のなかの可愛い側面の方向性です。乱数と組むとなると、僕としても可愛い側面を出せるのかなと思ったので、そこは楽しみでしたね。

——“Viva la liberty”をはじめて聴いたときの率直な感想を教えてください。
天﨑:めっちゃ乱数っぽい曲だなと思いました(笑)。リリックを紐解いていくとどちらの要素も入っていて素敵な楽曲なんですけど、予想していた通り、乱数のバイブスにピッタリな楽曲だなと思いました。だからやっぱり可愛い方向性の三郎を出せるんだと思って嬉しかったです。
白井:めちゃくちゃポップで良いですね。TOPHAMHAT-KYOさんならではのノリのよさが出ていました。この2人にすごく合うしおしゃれだし、すごくポジティヴになれる楽曲だなと感じました。イメージとしては普段のシブヤっぽい感じに近いかもしれないですね。でも今回はラップではない楽曲ということで新鮮でした。
天﨑:ラスサビ前のエフェクト音が仮歌の段階では入っていなかったんです。完成した楽曲を聴いたときに「そこに、そのエフェクトが入るんだ」と楽しくなりました。
——やはり編曲のTeddyLoidさんマジックなのかもしれないですね。
白井:確かにそうかもしれないですね。この曲は天﨑くんが三郎という役を通したときの三郎らしさ、あどけなさがいいなと思うんですよ。すごくスッと入ってきましたし、そこが好きですね。
天﨑:らしさでいうと、僕は乱数を表現できるのは白井さんしかいないくらいだと思っているんです。白井さんは楽曲の中にキャラクターを落とし込むのが上手いですし。白井さん演じる乱数と一緒になるからには、キャラクターが薄めだと埋もれちゃうかもしれない怖さもあって、なんとか三郎らしさを前に出すということは考えましたね。
白井:そうなんだ。僕は逆に、今回キャピキャピ感は出さないようにしました。カッコつけたわけではないですけど、肩の力を抜いて、曲に寄せることをイメージして歌いました。普段とは違うことを意識しましたね。
天﨑:お互い歩み寄ったわけではないですけど、ちょうどそれが自然とはまった感じですね。
