今年は“架け橋”が大きなテーマ
──〈ボロフェスタ2022〉のラインナップで、気になるアーティストはいらっしゃいますか?
ムツムロ : ミツメは観たいですね。あと、chelmicoも気になるな。
藤澤 : 僕はもちろんハンブレッダーズが観たいです!
ムツムロ : あ、そういうのいらないです(笑)。
藤澤 : いや、ハンブレッダーズは本当に観たいんですよ。ノリで言ったように聞こえるかもしれないんですけど、同世代で解散とか活動休止してきた人もたくさんいるなかで、ずっと戦ってるハンブレッダーズのいまの姿を本当に観たいなって思ってます。
ムツムロ : ふふふ。嬉しいな。
──今年のボロフェスタも、すごくバラエティに富んだラインナップになっているように感じます。
モグラ : どの日程もめちゃくちゃいいメンツが揃ったなとは思うんだけど、3日がいちばん攻めてる感じはありますね。ハンブレや浪漫みたいなバンドも出るなかで、HEAVEN、chelmico、(sic)boyのヒップホップ勢を絶対に入れ込みたかった。ヒップホップ・カルチャーの人は、基本的に戦う姿勢があると思うんですよ。ボロフェスタもDIYでやってきたし、その姿勢にボロフェスタとしてはすごく惹かれています。これまでも、去年の20周年ではTHA BLUE HERBは欠かせなかったし、過去には田我流が伝説的なライヴをしたり、MOROHAが「ボロフェスタとはライバルだ」って公言してくれたこともありました。ボロフェスタのやってきたことと、ヒップホップ・カルチャーは、互いに共感できるものがあるんじゃないかって思っています。
ムツムロ : やっぱりいまの音楽シーンを見ていると、ヒップホップの文脈からは目を離せないですよね。僕もここ4年ぐらいは、日本のヒップホップばっかり聴いていたんですよ。だから、ヒップホップ・カルチャーとボロフェスタが絡むのは、すごく楽しみですね。

モグラ : 他の日程で言うと、5日はロック色が強いかな。ハルカミライにドレスコーズ、Age Factory、TETORAも出るし。
ムツムロ : ハルカミライ、家主、paioniaが揃ってるフェスなんて、ボロフェスタ以外ないですよね。
モグラ : でも地元代表として、bed(from Kyoto)が君臨してる感じもおもしろいと思うんだよな。
藤澤 : 地元のライヴハウスに行くような人しか知らないようなバンドが出るのが、ボロフェスタがずっと続いていく大事な要素だと思いますね。このバランス感覚がすごい。
モグラ : そうそう。「地元からはこの人が出ますよ」というのは、絶対欠かせない要素ではあるんです。僕はnanoってライヴハウスをやってるけど、ボロフェスタに出てnanoにも出てるバンドは間違いなくかっこいいやつらしかおらんのは事実だし。
藤澤 : ボロフェスタには、「この人たち出るんですか!?」みたいな渋い人たちが毎年絶対いるのもおもしろいですよね。
モグラ : 去年はもろもろの都合で地下の街の底ステージと、ロビーのどすこいステージを作らなかったんです。でも、今年は「それがなきゃボロフェスタじゃないやろ! 」って復活させることにしました。だからこそブッキングの幅がバッと広がって、よりボロフェスタらしいラインナップになったと思いますね。
──今年のボロフェスタはどういうテーマのもとで開催されるのでしょうか?
モグラ : 今年は“架け橋”が大きなテーマです。ボロフェスタに来た人が新しいアーティストと出会うきっかけになってほしいし、音楽を通して人と人との繋がりができるきっかけになれば、という思いがあります。
──そう思ったきっかけは?
モグラ : 実際にライヴハウスの現場にいて思うのは、ヒップホップでも、ロックでも、ジャンルの垣根ができている感覚があるんですよね。本当に客層が偏ってしまった。それはきっとコロナ禍で、ライヴに遊びに行く時間が奪われて、人といろいろ共有することがなくなってしまった結果なのかなって思うんですよ。でも、みんなで集まって遊ぶことってすごく楽しいし、新しい出会いっていつだって興奮できる。こういう地方のローカルなフェスなのに、どこかのカルチャーに集中していないフェスってボロフェスタ以外になかなかないと思うんですよ。だからここで改めて僕たちが架け橋となって、コロナ禍の間に興味を持たなかったものにもまた新しく出会えるいい機会になるような、そんなフェスになればいいなって実は思ってます。

──では最後に、ムツムロさんと藤澤さん、ボロフェスタへの意気込みをお願いします。
ムツムロ : ハンブレッダーズは、ギタリストが加入して4人になったんですよ。なのでボロフェスタでは、新しいハンブレッダーズをちゃんと見せにいきたいですね。
藤澤 : 僕らは地元在住のバンドとして、「京都とはなんぞや」っていうところを見せていけるように頑張りたいですね。もちろん、モラトリアムだけじゃないよっていう良さを見せていけたらなと思います。
ムツムロ : 浪漫革命も本当に楽しみにしてるよ。
藤澤 : 〈eo music try〉の頃から比べると、格段にかっこよくなってるところを見せるので、楽しみにしていてください!

編集 : 西田健
ボロフェスタ2022
ボロフェスタ2022
【公演概要】
日程:2022年11月3日(木祝)、4日(金)、5日(土)、6日(日)
場所:京都KBSホール&京都CLUB METRO
時間 :
京都KBS HALL
11月3日(木・祝) 開場 11:30 / 開演 11:55
11月4日(金) 開場 17:30 / 開演 17:55
11月5日(土) 開場 11:30 / 開演 11:55
11月6日(日) 開場 11:30 / 開演 11:55
京都CLUB METRO
11月4日(金) 開場 22:00 / 開演 22:00
【LINEUP】
◉11/3(木祝)〈京都KBS HALL〉
ハンブレッダーズ / D.A.N. / ミツメ / chelmico / (sic)boy / KOTORI / Limited Express (has gone?) / DENIMS / ナードマグネット / おとぼけビ~バ~ / HEAVEN / 浪漫革命 / the McFaddin / 幽体コミュニケーションズ / imai / FLUID / 五味岳久(LOSTAGE) / E.O.U / S.L.N.M / よいまつり / シュウタネギと愉快なクルー / 宗藤竜太 / HYPER GAL / KANG SIGH HYPER CREW / T.M.P / びわ湖くん
◉11/4(金)〈京都KBS HALL〉
Homecomings / bonobos / DYGL / BiS / Hakubi / NaNoMoRaL(BAND) / ボギー / FIRE BOYS / mekakushe / きのホ。 / グデイ
◉11/4(金) 〈京都CLUB METRO〉
LIVE:the McFaddin / Neibiss / FIRE BOYS / BBBBBBB / Pee.J Anderson
DJ:Kotsu / CeeeSTee / SHUN145 / 犬オブダークネス / mogran'BAR / Shunpuri
◉11/5(土)〈京都KBS HALL〉
ハルカミライ / ドレスコーズ / toe / Age Factory / TETORA / ドミコ / 水曜日のカンパネラ / 崎山蒼志 / WANG GUNG BAND / 家主 / メシアと人人 / TOKIMEKI☆JAMBOJAMBO / paionia / bed(from Kyoto) / No Fun / みらん / YOLZ IN THE SKY / 鈴木実貴子ズ / いちやなぎ / Strip Joint / てら(band set) / やっほー / ねじ梅タッシと思い出ナンセンス / Tokiyo Ooto / TALK SESSION「ウクライナ避難民の方々の想い」
◉11/6(日)〈京都KBS HALL〉
クリープハイプ / 空音 / どんぐりず / ROTH BART BARON / リーガルリリー / THE NOVEMBERS / 奇妙礼太郎 / さよならポエジー / 眉村ちあき / PIGGS / 春ねむり / Black petrol / ULTRA CUB / クリトリック・リス / アフターアワーズ / えんぷてい / Ribet towns / 湧 / ニューリー / ラッキーオールドサン / 浦小雪 / 私の思い出 / フー・ドゥ・ユー・ラブ / ゆ〜すほすてる / ティッシュティッシュボーイ
■HP:https://borofesta.jp/
〈ボロフェスタ2022〉出演アーティストの音源も配信中!
11/3(木祝)出演アーティスト
11/4(金)出演アーティスト
11/5(土)出演アーティスト
11/6(日)出演アーティスト
PROFILE : ハンブレッダーズ

ムツムロ アキラ(Vo, G)、でらし(B, Cho)、木島(Dr)、ukicaster(G)による大阪の4人組ロックバンド。
2017年よりさまざまなオーディションや音楽フェスで耳目を集め、2018年1月に初の全国流通盤として1stアルバム「純異性交遊」を発表。同年3月に初ワンマンライブを地元・大阪で開催。11月に早くも2ndアルバム「イマジナリー・ノンフィクション」を発売し、その後行ったレコ発東名阪対バンツアーは全会場ソールドアウトに。2019年には初の全国ワンマンツアー、東名阪クアトロ対バンツアーを全会場ソールドアウトさせたほか、「ROCK IN JAPAN FES. 2019」「RADIO CRAZY 2019」「COUNTDOWN JAPAN 19/20」といった日本屈指の大型ロックフェスに次々と初出演し、多くのリスナーの心を掴んだ。
2020年2月、1stフルアルバム「ユースレスマシン」でトイズファクトリーよりメジャーデビュー。タイトル曲「ユースレスマシン」は全国20局のラジオおよびテレビパワープレイを獲得し、2月26日発表の全国ラジオオンエアチャートで第1位にランクインした。続く4月にはライブハウスへの愛情を熱く歌った配信シングル「ライブハウスで会おうぜ」をリリースし、同曲はすべての音楽リスナーを勇気付ける曲として愛される作品に成長している。10月31日のバンド結成11周年記念日に開催したツアー大阪公演のステージ上で、1stシングル「COLORS」のリリースを発表。 2021年7月、2ndシングル「ワールドイズマイン」をリリース。
9月には上京を記念してZepp Tokyoにてワンマンライブを開催し、11月には2ndフルアルバム「ギター」をリリース。2月から初の全国ワンマンツアー18本を開催し、初夏には東阪ホールワンマンを完売!
10月4日、これまでサポートギタリストを務めていたukicasterが加入し、再度4人体制の新生ハンブレッダーズとして3枚目のアルバムをリリース予定!
PROFILE : 浪漫革命

2017年5月5日京都にて
こどもの日に立ち上がった6人の革命児
Vo:藤澤信次郎
Gt.Cho:大池奏太
Gt:後藤潤一
Ba.MC:藤本卓馬
Drum:TOY
「もう大丈夫。オレたちが来た!!」
日本人の持つ浪漫、音楽の持つ浪漫、今の時代に確かに在る浪漫。
それらをこよなく愛し、音楽はいつだって黎明期であることを信じた革命児達。
HP : https://romankakumei.com/