INTERVIEW : カラフルスクリーム

カラフルスクリームの魅力を一言で言い表すならば、「多彩」だ。今回新たにリリースされるメジャーデビュー・シングル「クロネッカーの青春の彩り」は、超王道なアイドル・ポップスやエモーショナルなロックチューン、メロディアスなバラード、心をキュンとさせるようなラブソングなど、グループの名前のとおりカラフルな楽曲を届けてくれる作品だ。彼女たちは、関西を拠点に月25本以上ものライヴを開催し、各地のオーディエンスたちを沸かせているという。カラフルスクリームのライヴにおける情熱はいったいどこにあるのか、じっくりと話を訊いた。
インタヴュー・文:ニシダケン
写真:堀内彩香
「火事場の馬鹿力」ってカラスクっぽいよね
──カラフルスクリームは、2017年結成で今回メジャーデビューを迎えるわけですが、これまでの活動で転機になったことはありますか?
みくる:「この曲がバズった」とかがあるわけじゃないんですけど、日々の活動の積み重ねが実ってきたのかなと思います。わたしたちは関西を拠点に活動しているんですけど、最近は月に3回くらい東京に来てイベントに出ています。徐々に知ってくれる人が増えて、少しずつ成長してるかなって思います。
かれん:2年前くらいから、大阪のヨドバシ梅田でフリーライブをほぼ毎週やらせてもらっているんです。定期的にカラスクを知ってもらえる場があるのは大きいかなと思います。結構オープンな広場で、ファンの人はもちろん、交差点を通る人にも見てもらえる場所なんです。お仕事終わりに立ち寄ってくださる方が多いです。
ゆうか:私はフェスでの思い出が大きいかなと思います。カラフルスクリームに“Rocking Zukking Show”っていう曲があるんですけど、その曲でみんなで「ワクワクトレイン」って一列になって踊るんです。それがSNSとかで話題になったりしたんですよ。それも転機のひとつかなって思ったりします。
みゆ:去年2024年の4月に「彩叫幸福論-さいきょうこうふくろん-」をリリースさせていただいたときから、メディア露出がグッと増えました。テレビ番組のエンディングのタイアップが決まったり、プロモーションが結構多くて、グッと波に乗った感じ実感はありますね。


──メジャーデビューが決まったいまの心境はいかがですか?
みくる:嬉しいですね。急にある日突然「メジャーデビューします」って言われて、みんな「えー!」って驚きましたね(笑)。
みゆ:私もやっぱり驚きましたね。いろいろとやることが増えてワクワクしてます。東京の大きいビルを見たら「ここは東京や!」って思うし、今日みたいに取材が入ってたら「私ら芸能人みたいやな」とか思うし(笑)。
ゆうか:これまでインディーズで8年やってきたので、このまま頑張っていくんかなとかも思ってたんですよ。でもメジャーデビューのお話をいただいてから、意識するようになりました。スケジュールも充実していて、毎日楽しくさせていただいています。
かれん:私はずっとRADWIMPSさんみたいな、大規模な会場でライブをしているバンドが好きだったので、「メジャー」というものに憧れがあったんです。だからめっちゃ嬉しかったです。
──そして6月4日には、デビューシングル「クロネッカーの青春の彩り」がリリースされます。表題曲のタイトルは19世紀後半に活動したドイツの数学者、クロネッカーさんの「クロネッカーの青春の夢」という言葉からとっているんですよね。
ゆうか:タイトルが送られてきたとき、「何このタイトル!?」ってなりました。
みゆ:「長っ!」って(笑)。
かれん:クロネッカーさんも生きてるうちにこんな将来一曲になるなって思ってないよね(笑)。しかも歌詞のなかには、クロネッカーさんはどこにも出てこないんです(笑)。
──歌ってみて、いかがでしたか?
ゆうか:アップテンポでノレるし、かっこいいし、ワクワクする曲やなと思いました。イントロからピコピコ音が鳴っていて、開幕感がありますね。歌い出しから8人全員で「どれが正解だ だれが正解だ」って歌っているんですけど、ここはインパクトがありますね。全体的に「正解がなくても、もがいたりとかしても前向きに頑張ろう」っていう勇気づけられるような曲なんです。ライブのフォーメーションとかにも力を入れていて。上から見ると「+」とか「×」になるところにも注目してほしいです。これも初挑戦で、デビュー曲にぴったりやなって思います。
みゆ:カラスクの曲は、全体的にマイナスな感情も肯定してくれる曲が多いんです。例えば、“クロネッカー”だと一番のサビ「歓びとか 悲しみとか 掛け合わして生み出す Beauty Days」みたいな。こういうテーマがカラフルスクリームの曲には共通していて、それが心に刺さりますね。
──MVの見どころも教えてください。
かれん:後ろの黒板にメンバーみんなで、方程式やグラフのほかに、「カラフルスクリームを表す言葉」を書いたんです。「パワフル」、「エネルギッシュ」、「繊細」、「かわいい」、「かっこいい」とか。もう一個謎なのが「火事場の馬鹿力」(笑)。
ゆうか:でも「火事場の馬鹿力」ってカラスクっぽいよね。
かれん:うん。いざとなった時にみんな本番に強いんよね。みんなが信頼し合ってるからこそ自分の役割を分かっていて、そういう素敵な絆がありますね。

