INTERVIEW : WHITE SCORPION (ACE、ACO、HANNA)

群雄割拠のアイドル・シーンにおいて、徐々にその存在を大きなものにするべく奮闘しているWHITE SCORPION。彼女たちの強みは、間違いなくその楽曲の強さと、パフォーマンスにある。これから定期公演やさまざまなイベントを通して、成長を続けるホワスピ。そのパフォーマンスの秘密を探った。
インタヴュー・文:ニシダケン
写真:宇佐美亮
恋が波みたいにザバーってくるのを想像するとドキドキしちゃう
──2025年4月23日にニュー・デジタル・シングル『Beach opening』がリリースされます。今作は、WHITE SCORPION初のサマー・チューンですね。 “Beach opening”は前回“I do love you!”に引き続き、ポップな新機軸だなと思いました。
ACO:そうですね新しい雰囲気の曲なんですけど、前回の“I do love you!”とはちょっと違う、切なさもあるメロディーです。夏フェスで披露するのが楽しみです。
HANNA: “I do love you!”はすごくポップな曲だったから、笑顔が多めだったんです。今回の“Beach opening”のMVでは、表情が“I do love you!”と同じにならないように意識しました。
──ちなみに夏は好きな季節ですか?
ACE:梅雨の方が好きですね(笑)。去年の夏はたくさんイベントにも出させてもらったんですけど、本当に暑かったので、よく体調崩さなかったなと思います。体調管理を気をつけなきゃなと思います。
ACO:私は夏が好きなので、今年の夏が楽しみです。昨年のTIFではスカイステージの温度計が43度だったんですよ(笑)。今年も暑いだろうなとおもうんですけど、いろんなイベントに出たいです。


──“Beach opening”は割とチルっぽい曲でもあるので、熱めのパフォーマンスをやった後に清涼感のある感じが合いそうです。好きな歌詞はありますか?
ACE:私は2番の「Ah 僕たちの関係は 空と海のように 交(まじわ)りそうで 交(まじわ)らない 世界の涯(はて)まで」の一連の流れがすごく好きです。届きそうで届かないもどかしさを空と海に喩えて表現しているのが素敵だなと思います。結構壮大なんですけど、相手のことがめちゃくちゃ好きなのが伝わってくるのが好きですね。だって「世界の涯(はて)まで」ってあんまり思い浮かばないじゃないですか?(笑)。「隣にいる ただそれだけで 微笑んでしまう」とか。キュンとするような歌詞がたくさん出てきて好きです。
HANNA:私は「二度とない季節になるだろう カーレディオのオールディーズが いつまでも続くロマンスだ」が好きです。今年の夏も一回きりしかないし。切なさ、エモさがあって。一回しかないからこそ、後から思い返した時に、エモいなって思います。カーレディオとかも昔ながらな感じもするので、切ない歌詞が好きです。
ACO:「水平線の彼方から 恋の波が近づくよ」が好きです。水平線の彼方ってめっちゃ遠いじゃないですか、そこから恋が波みたいにザバーってくるのを想像するとドキドキしちゃうのが、素敵だなと思います。(笑)


──そしてカップリングの“なんて僕は無力なんだろう”は、“Beach opening”とは対象的にクールな曲ですね。「冷蔵庫の中に忘れられてる期限切れの牛乳があったとして」という歌詞もすごいですよね。
ACO:ここ好きなんですよね。これだけみたら、「あなたのせいだよ」って思うんだけど、最後まで見るとちゃんと恋愛になっている。仕方ないこともあるんだなって思います。
ACE:“Beach opening”はピュアな恋愛なんですけど、“なんて僕は無力なんだろう”はあんまりうまくいっていない恋模様を描いていると思うんです。でもこちらにずっと問いかけてくるような感じもしていて、そこを感情的に歌いたいなと思っています。逆に「腕に抱いてしまえば 終わりな気がする なんて僕は無力なんだろう」は自分に対しての問いだと思うので、そこは抑揚をつけてエモさを意識して歌いたいですね。
HANNA:この曲は「僕」が後悔していて、でも前に進まないといけない不甲斐なさを感じている歌詞だなと思っています。一番好きなのは「夜空の星は美しいけどずっと見ているわけにいかない」ですね。私は星が好きなのでずっと見ていられるんですけど、この人は見ていられない。夜空の星って彼女のことだと思っていて、美しいけど、時には目の前の綺麗な人に心を奪われることもあるっていうことを言ってるんだと思いました。目移りしていては、ダメってことですね(笑)。

