INTERVIEW : 知世千世

めろんの音楽は説得力が違う
──新体制になりましたが、感触はどうですか?
知世千世(以下、知世) : これからレーベル自体を大きくしていく上で、めろんはこういうことをやっていくのか、とわくわくしているんです。今回2枚同時に作品をリリースして、これからそれぞれの色が出てくるともっとおもしろくなる予感がしています。
──新体制になって、グループに変化はありましたか。
知世 : めろんに関して言えば、“ザ・めろん畑a go go”というものががっしり固まっているので、そこが揺らがない限りは、めろんであり続けるような気がします。だから、大きな変化があった感じもなかったですね。新メンバーは、もともと一緒のレーベルで活動する仲間が入ったっていうのもあるし。でも雰囲気が変わって良い風が吹いた感じはしています。私自身、アイドルというものに対して向き合い方は変化したような気がするので、これからまた成長していくのかなと思います。
──兼任という立場から、めろんというグループはどういうふうに見えていますか。
知世 : めろんはレーベルの中でも中心のグループとして引っ張っている感じがあるんですよね。めろんのメンバーは、物事を考える時にめろんを軸にしていて、その中での役割をしっかりやっている気がしています。そういう人たちだから安心できるし、いろんなことを任せても大丈夫な感じがあります。私がモガーズのことで忙しいときでも、グループとして活動する上で何も不安がないですし。そういう感じがすごくいいなって思ってます。
──実際、兼任していると忙しくはないですか。
知世 : 実際、すごくいろんなことをやっているので、物理的には一生落ち着くことなんかないと思うんですよ。でもレーベル的にも今すごくいろんなことをしてくれているので、期待の方が大きいですね。
──知世さんは振り付けも担当していますが、そのあたりはどうですか?
知世 : 最近は「こうやりたい」というアイディアがどんどん出てきていますね。振り付けに関しては私が一旦作ったものをメンバーに渡して、どんどんブラッシュアップしていきます。でも私に任せてもらっている部分は大きいので、「絶対嫌だ」って否定はされることはないですね。
──知世さんが客観的に見て、めろん畑a go goらしさを感じる部分ってどういうところですか?
知世 : 他のアイドルさんがどういう風にやっているのか詳しくわからないですけど、めろんの音楽って説得力が違うなって思うんですよ。流行っているからこういうものを作ったとかではないですし。作り手も受け手も、ちゃんと音楽に対して愛があると思うんです。だからこそ、めろんのメンバーも楽曲に対してすごく向き合っていける。それが滲み出てるところが良いところなんじゃないかなと思ってます。
──3月15日には、最新ミニ・アルバム『BLACK MELON』と『WHITE MELON』の2作が同時リリースされました。
知世 : 今回の曲はすごく難しい曲が多いんですよね。一曲一曲が今まで歌ったことないことをやっています。自分は楽器もできないですし、音楽的な知識も全然ない方なんですけど、自分なりにライブでどう見せるのかを考えたり、挑戦する部分も多いのかなと思ってます。
──推し曲はどの曲ですか?
知世 : “TEXAS BLUE”と“シルバージェットと僕たちの物語”ですね。“TEXAS BLUE”は単に好きな曲です。実際歌ってみたら難しくて、私の歌声は歌詞がはっきり聞こえすぎちゃうから、ちょっと向いてないと思ったんですよ。でもすごく好きな曲なので歌えるよう試行錯誤しました。
──“シルバージェットと僕たちの物語”はどうですか?
知世 : 今回はカヴァーだったり、これまでリリースしてなかった曲もかなり入っているんですけど、“シルバージェットと僕たちの物語”は完全にゼロから作ってくれた曲なんですよ。これは、レコーディングするときに作りながら歌うって感じのやり方をしました。英語の部分は、ゆふぃちゃんに英訳してもらったり。ケイさんや木下さんが考えているものから更にメンバーから出てくる歌声やアイデアをあわせて作っていく工程があったりとかしておもしろかったですね。
──リード曲の“めろん畑a go go の「嗚呼!IDOL真っ最中!」”についてはどうですか?
知世 : MVではめっちゃ演技してるんですよ。結構練習もしたんですけど、ジャンパーを渡すときにわざとらしくなってしまいました(笑)。でもそういうのもなんかいいなと思ってます。ストーリーの裏テーマとして、プロデューサーが言っていたのは、うさこと琴美が全ての地下アイドルの代弁者。とのこと。ひとりの人間がアイドルになっていく過程とかそういうところを描いたんそうです。実際、MVを見ていても「地下アイドルってこうだよな」って思うシーンが結構あります。前作の“めろん畑a go go(2022ver.)”があの頃のめろんのエンディングという感じがあったんですけど、今回はこれからのオープニングという感覚がありますね。

──そもそもな話なんですけど、知世さんはアイドル的なことやりたいと思ってこの世界に入ったんですか?
知世 : 元々は漠然と芸能界に憧れがあったんですよ。でも何気なく「そっちの道は大変だよ」とか「君には無理だよ」とか言われて、じゃあやらない!と思ってる時期があったんです。でも自分の祖父が亡くなった時に「いろんなことがあるかもしれないけど、結局自分がやりたいことを選ばないと、最後に後悔する」って思ったんです。そこで今までやってたこと全部やめて、アイドルというものに向き合っていました。それからは、別の事務所の研修生としてレッスンをやったりしていたんです。結局会社自体がアイドル事業から手を引いてしまったんですけど、その経験があったからダンスや歌の基礎ができたので、結果的には良かったかなと思ってます。
──それからGollipop Recordに入るわけですね。
知世 : はい。いろいろ模索していくうちに、中村(ソゼ)と知り合って、一緒になにかやりたいねって話をしていたんです。その流れで今のプロデューサーの木下さんに会って、そのときに「これからThe Grateful a MogAAAzっていうグループもやる予定なんだよ、そっちに入らない?」って言われたんです。それでGollipop Recordの一員になって、気づいたら今に至るって感じです。いろいろ紆余曲折ありましたけど、結果的にGollipop Recordのアイドルになれて良かったなと思います。

地下アイドルというシーンを盛り上げていきたい
──遡ると、アイドルへの憧れってどの辺りからなんですか。
知世 : 実は初期の頃のチームしゃちほことか、ときめき宣伝部ができたばっかりの時にライヴを見たりしていたんです。それからいろいろ見ていくうちに、でんぱ組から入って、地下アイドルも見るようになったんです。そこで「もしかしたらこれだったらできるかも」って思ったところもあるんです。アイドルはじめたての頃は、SAKA-SAMAさんとか電影と少年CQさんのデビュー・イベントとか、Trash-Up!! Recordsさん、rocketbaseさんと多く共演をしていました。ゆふぃがソロでやってるGARUDAもその時期に共演したり。
──知世さんはなぜずっとアイドルを続けているんですか?
知世 : 実は「お客さんが何人来なかったらやめる」「ここまでにそうなってなかったらやめる」とか、そういう自分のなかでも決まりはあるんです。けどでもちゃんと全部達成してるんですよね。自分が好きなことって歌って踊ることだと思ったし、音楽ができない私が音楽表現できるのはアイドルしかないと思ったんですよね。知識も技術もそんなにないけど、だましだましできるふりをしてたらやれるようになっていたと思いますし。
──いま、知世さんには夢や目標はあるんですか。
知世 : こういう事をやりたい!とか目先の目標もありますけど、協力してもらえるような人間でいられることがいまの目標ですね。私の生誕もレーベルのみんなが手伝ってくれたんです。祝ってくれることに加え、みんなが協力してくれたことが何より嬉しかったです。あとは、もっと地下アイドルのシーンを盛り上げたいという思いはあります。
──なるほど。結構大きな夢ですね。
知世 : 私は、ジャンルに限らずいろんなことをしているシーンというものが好きなんですよ。私は高校生の頃はグループサウンズのシーン全体を遡って調べるのが好きでしたし、盛り上がっているK-POP のシーンを見るのも好きなんです。だからこそ、自分自身が今居る地下アイドルというシーンを盛り上げていきたいという思いはずっとありますね。

ミニ・アルバム、2枚同時リリース!
めろん畑a go goの過去の特集ページ
PROFILE : めろん畑a go go
“THE IDOL FROM OUTERSPACE!!”
はるか銀河の彼方、
めろんの星からやってきた
とってもキュートでいたずら好きなアイドル!!
彼女たちの行くところ、いつでもはちゃめちゃ大騒動!?
謎に包まれた彼女たちのひみつを1つだけ明かそう!
『レザーのマスクはオーダーメイドだ!!』
チープでゴージャス?
スリルとサスペンス?
ヒーローなのにカッコ悪い?!
その正体は…
サイドキックなヒーローアイドル
めろん畑 a go go!!
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