INTERVIEW : 琉陀瓶ルン

推しメンが自分のグループに入ってきた
──新体制になりましたね。感覚としてはどうですか?
琉陀瓶ルン(以下、琉陀瓶) : 元々いる私たちはそうでもないんですけど、新メンバーのうさこと琴美は大変だと思います。でも、GOLLIPOP RECORDにはもう2年くらいいるし、めろんのゆるい雰囲気とか分かってるじゃないですか。だからその辺については心配はないですね。
──実際、やりやすくなったんですか。
琉陀瓶 : 正直なところ、やりにくいぐらいがおもしろいかなと思うんですけど、全然変わらないですね。ふたりともいい子だし。でも色々言ってくれた方がおもしろくなるかなと思います。
──自分のなかでの変化はありましたか?
琉陀瓶 : でも今喋っていて思ったんですけど、自分がちょっと偉そうになったなっていうのは感じますね。
──そんな感じはしないですよ(笑)。
琉陀瓶 : いままで、後輩が出来るって言うのは全然考えもしてなかったので、そこはいろいろ思うところはあります。やっぱり先輩として言わなきゃいけないこともあって。でも中村(ソゼ)はそういうのあんまり言わないし(笑)。
──先輩としてのポジションをやらざるを得なくなってるって感じですか?
琉陀瓶 : そうですね。そういうのがちょっと悩んでるかもしれない。でも私は先輩より、後輩の方が仲良くやれるタイプなので、なんとかやれると思います。
──先輩として、どんなことで悩んでいるんですか?
琉陀瓶 : 言われたことを全部やってくれるんですよ。そこが彼女の良いところでもありますけど、私が教えたことが全部基本になっちゃうわけじゃないですか。そこに対する責任感もあるし。私も結構間違えるし、それをそのまま覚えてしまうといけないし。結構親みたいな気持ちですね。
──後輩への愛があるんですね。
琉陀瓶 : 少し変な話なんですけど、私The Grateful a MogAAAzにうさこが入った時、彼女を推していたんですよ。いま、その推しメンが自分のグループに入ってきたので、すごく変な感じですね。正直なところ変わらないでほしいし。だから教えたいけど教えたくないみたいな気持ちです。だからもっとやりやすいようにやってあげたいですね。
──先輩として、新メンバーのふたりはどういうふうに見えているんですか?
琉陀瓶 : 元々いたメンバーを仏みたいに崇めてるところがあるんですよね。仏が目の前にいるとやりづらいところあるじゃないですか。それに、ふたりとも地下アイドルに向いてないくらいの純粋さがあるんですよ。だからすごい平和なんですけど、正直な所もっとわがまま言ってくれてもいいのかなと思いますね。
──琉陀瓶さんは、めろん畑a go goとしての経歴も長いですが、これまで活動していくなかで変化した部分はありましたか?
琉陀瓶 : ここ2年くらいで、プロデューサーと仲良くなりましたね。自分は今まで周りが見えてたかなと思ったんですけど、全然そんなことはないなって思うようになったんですよ。それでいろいろと話すようになりました。実際、ちょっと昔は仲が悪かったりしたので。
──そうなんですね。
琉陀瓶 : 最近はマイナスからプラスに戻ったみたいな感じです。最近お客さんから「ルンちゃん、幸せそうだね」って言われるんですよ。それもちょっと悩みなんですけど。
──幸せそうに見えるのも嫌なんですか?
琉陀瓶 : どっちかっていうと、自分のライヴ中の動きですね。結構辛い時の方がいいパフォーマンスができちゃうんですよ。
──満たされてる時より、きつい時の方が動けるということですか。
琉陀瓶 : そうですね。今は「これやりたいな」って思ってることがうまく進んでるんですけど、これまでの流れでそういうことがなかなかなかったから、ちょっと怖いなと思ってます。

このまま順風満帆に行けばいいなと
──今回リリースされた作品はどんな作品になりましたか?
琉陀瓶 : お客さんが「全体的に硬派な作品なりましたね」って言ってくれたんです。今までの作品は、プロデューサーの感覚でロカビリーとかサイコビリーっぽい曲をアイドルっぽくアレンジしたりとかしてたんですけど、今回はゴリゴリバンドサウンドのままで入れたりしてるんですよね。それによって変化が出てきたなって感じられます。
──確かに、そういうサウンドに仕上がってますよね。
琉陀瓶 : 新メンバーのふたりがアイドルっぽいから、特にそっちに寄せなくてもアイドルっぽさが出てると思うんですよね。あみころがいた時からそれは思ってたんですけど、よりそれが強くなった気がします。
──推し曲はどの曲ですか?
琉陀瓶 : 今回はカヴァーさせていただいた曲も多いんですよね。全部、原曲を歌ってる人達がすごくかっこいいんですよ。いろいろあるんですけど、“サングラスマン”かな。以前対バンさせてもらったTHE PEPPERMINT JAMさんの曲なんですけど、その時からずっと好きで聴いてたんですよ。その人たちの曲を歌えるのがすごく嬉しいです。歌詞がすごく若くて青春っぽい感じじゃないですか。歌っているとき、自分が過ごし損ねた青春を取り戻したような気がしていて楽しいですね。結構、今回は青春っぽい曲多いんですよ。リード曲の“めろん畑a go goの嗚呼IDOL真っ最中”も原曲は“嗚呼!青春真っ最中!”という曲なんですよ (笑)。
──そのタイトルが(笑)。
琉陀瓶 : そうなんですよ。だから私は今回、恋愛シュミレーションなんとかとか、部活の人達が練習してる YouTubeとか見たりして、気持ちを高めてました。自分がもし、青春してたらどういう感じかなと思って。
──琉陀瓶さんにとって、青春ってなんだと思いますか?
琉陀瓶 : 青春って何でしょうね。でも今が青春なのかもしれないです。でも、困難があっても、乗り越えるのが青春な気もするんです。だからちょっと波乱を期待している自分もいます。
──夢とか目標についてきかせてください。
琉陀瓶 : 親をライヴに呼びたいですね。うちの親、結構年齢上なんですけど、めろんのライヴは安全なところじゃないと見づらいと思うんですよ。でもそれだと大きな会場じゃないとだめだと思うし、目が悪いからあんまり後ろだと見えないし。だから、とりあえず自分の目標としては、デカいスクリーンもあって2階席もあるような箱でライブをして親に見せたいなと思っています。今回のアルバムで青春とかいろんなものに当てられて、いろんなことを考えてしまったんですよ。だから、ちゃんと親に見せられるようにしていきたいなって思ってます。
──良い話ですね。
琉陀瓶 : でも、いちばんはグループとして長続きしたいなと思ってます。でもそれは多分グループがうまくいっているおかげだと思うんですよ。今回のインタヴューでは、「後輩にわがまま言って欲しい」とか、「波乱が起きてほしい」とか言ってしまったけど、本心としては何も起こらないでこのまま順風満帆に行けばいいなと思ってます。
