ライヴでは、自分の汚い部分を剥き出しにしてほしい
──なるほど。そして1月24日に新曲「博徒街道」がリリースされます。どんな曲に仕上がりましたか?
Bimi : パチンコ、花札、トランプ…とやったことないものはないくらい、ギャンブルは好きなんですよ。ファーストEPの『心色相環(しんしきそうかん)』は、「喜怒哀楽」がテーマなんですよ。その中で「博徒街道」は、「喜」を表しています。でもヒリつきもある曲ですよ。結構いいリリックも書けたと思いますね。
──歌詞もギャンブルのことばっかりですね。
Bimi : そうですね。歌詞はギャンブルと女性のことです。トランプの絵札ってAからJまでですけど、おっぱいのカップ数じゃんと思って(笑)。
──なるほど(笑)。こういう歌詞を書くのは楽しかったですか?
Bimi : 一瞬で書き終えちゃいましたよ(笑)。
──楽曲自体はどういうイメージで?
Bimi : 他の曲は、どの曲もラップして、メロにいくという展開だったんですけど、この曲はずっとラップしているんですよ。意外と初めてかもしれないですね。ヒップホップ畑の人たちへの挑戦状にもなりました。
──どんな構想で作っていったんですか?
Bimi : 最初からスキルフルにいこうと思っていました。普段はちょけてジャンクな感じに逃げていたので、「ちゃんとこういうラップもできるんだ」ということを見せたかったです。
──楽曲制作とライヴパフォーマンスはどちらの方が楽しいですか?
Bimi : どっちかというより、音源自体もライヴありきで考えているんですよ。なので相互作用ですね。ライヴをしている自分を想像して作っています。歌詞を全部覚えるの正直無理なので、飛んでもいいやと思ってライヴしています。大事なのはパッションなので。曲を作ったときに想像していた自分のヴィジョンを再現できればそれでいいなと思っていますね。
──ライヴありきの音楽活動なんですね。
Bimi : 結局ライヴが1番ですよね。他のアーティストの音源を聴いていても、ライヴを想像するのがすごく好きなんですよ。百聞は一見にしかずなので、まず見て、そして聴いてほしいです。五感で感じてほしいです。
──その大事なライヴとして、2024年1月20日には〈Bimi Live Galley #02 -詣-〉が開催されます。
Bimi : 〈Galley〉シリーズは今後も続けていきたいですし、規模も大きくしていきたいです。個人としては、小さい会場の方が好きなんですけど、たくさんの人に来てもらいたいので。
──俳優としての活動では、大きな会場に出演されることも多いですよね。感覚は違いますか?
Bimi : 大きい箱だとお客さんの顔が見えないので、集団のパワーを感じるんですよ。なので人対人でもなくなるし、自分だけの気持ちよさが勝ってしまってあまりよくないなと。そういう舞台には、Bimiとしてではなく、俳優としてコンテンツで立たせてもらっているから壁があるんですよ。でもBimiでは自分をぶつけられる。だからライヴは等身大になれる場所です。
──俳優をやりながら、音楽活動がしたくてもやもやしていた時期は、そういったフラストレーションも感じていたんでしょうか。
Bimi : そうですね。自分自身が評価されているわけではないというか、キャラを通しているので、自分の人生全部を乗せられないんです。俺は人間っぽさが好きなので、音楽を最初に好きになった身としては、不器用だけど手探りでぶつかって形になった瞬間をライヴハウスで見ると、「やっぱりこれだ……」ってなります。役者は作り込んで人の感情とリンクするように演じるんですけど、アーティストは自分の持っている感情を、人々に直接投げ込む感じです。ビタビタに投げて当たったときが、いちばん気持ちいいですね。
──最後に、ご自身にとってライヴはどういう存在ですか?
Bimi : 文字通り、命をぶつけていい場所だと思っています。好きなことをして、それを評価してもらえる、そんな幸せなことないので。リスナーも含めて、異常者が異常者のままでいられる場所だと思います。押し殺している日頃のストレスを解放できたり、心の汚れを捨てられたりできるのが、芸術の良さだと思うんです。だからこそライヴでは、お客さんも自分の汚い部分を剥き出しにしてほしいですね。
Bimi最新シングル、ハイレゾ配信中
LIVE INFORMATION
〈Bimi Live Galley #02 -詣-〉
1.20(土) 東京・Warp Shinjuku
open 16:30 / start 17:30
Bimiディスコグラフィー
新→古
PROFILE : Bimi
2021年6月にDigital Single「Tai」でアーティストデビュー。 その独特な世界観と楽曲の強度が話題を呼び、客演参加や楽曲提供なども担当。翌年 2022年12月には豪華ゲストを迎えたフルアルバム「Chess」を発表し、iTunes Storeヒ ップホップ/ラップアルバムチャート1位を獲得。
パンク・ラウド・HIPHOP等を自身の音楽ルーツとしながら、POPS・和モノ・エレク トロ・R&Bなど幅広い音楽ジャンルを掛け合わせたミクスチャーなスタイルで活動中。 確かなスキルとミュージシャンシップ、更には観客を一気に惹き込む圧倒的な世界観と ステージパフォーマンスが評判を呼び、2022年に渋谷WOMB、渋谷WWWX、大阪 Music Club JANUS、2023年には新宿WARPでワンマンライブを開催するなど、精力 的に活動を行っている。
また、音楽シーンの世界だけではその活動の場は収まらず、俳優としても数々のヒット 作品や主演作品に出演し、役者としての顔も合わせ持つ。 音楽アーティスト・俳優、そのどちらも最前線を疾走し、その類稀なる表現力・体現力 が唯一無二のBimiの世界観を形成している。
2023年10月にキングレコード(EVIL LINE RECORDS)よりメジャーデビューを果た し、更なる進化が期待されている。
多種多様な音楽の旨味を抽出し、撹拌し、そして咀嚼する。 その音楽から滲み溢れる美味(Bimi)に人々は酔いしれる...。 異彩を放つ雑食Mixtureの世界をご賞味あれ。
【公式HPはこちら】
https://bimi-official.com/
【公式Xはこちら】
https://twitter.com/ise_ise_oysy