uijinという存在のスタンスが過去と全然違う
──再結成してからはじめてのワンマンライヴ〈2022(#BFF)〉はどうでしたか?
ありぃ : 世の中にエンタメっていっぱいあるのに、3年で解散して3年後に復活した人たちのことをこんなに気にかけてくださったことが嬉しかったですね。
やよい : 復活ライヴはO-EASTだったんですけど、私たちは過去にO-EASTでのワンマン・ライヴをお客さんで埋められなかったんですよ。今回の復活ライヴには、信じられないぐらいの人がいて「こんなに自分たちに興味を持ってくれる人がいるんだ」って驚いたし、なにより嬉しかったですね。
りん : 私は解散してから見た目も含めて変わってしまったから、ステージ上で罵倒されるかもしれないぐらいの気持ちでいたんです。だからはじまる前は不安しかなかったです。でもステージに立ったらみんな受け入れてくれてるのが伝わってきたので、すごく温かい気持ちでライヴができました。
ひとちび : ステージ袖で待機してるときに、歓声が「うわー!」って聞こえて、それにすごく鳥肌立ちました。「こんなに待っててくれてたんだ。これがライヴか!」という感動はすごかったですね。
──復活ライヴにはこれまでuijinを見てきた人もいたと思うんですけど、全くuijinを知らなかった人も来ていたんですか?
やよい : 解散後に知った人もめっちゃいましたね。
ありぃ :「ネットで知ったときにはすでに解散してたから、今回出会えて嬉しい」みたいなふうに言ってくださる方がいらっしゃって。過去に出会えた方との思い出が更新されるのはすごいことだし、新しく出会った人たちとは、ここからまた一緒に人生を歩きましょうねという気持ちでしたね。
──ありぃさんとやよいさんは、自分がプロデュースしているグループに対して背中を見せたいみたいな思いはあるんですか?
ありぃ :PRSMINとOn the treat Super Seasonの子たちは「元uijinありぃプロデュースのグループ、オーディション開催!」という告知を見て応募してくれたんですよね。だから、新しくuijinがはじまるときに、「みんなのプロデューサーはしょぼくないよ」っていうところを見せたかったですね。自分自身、未来に対して希望を持てるような人でありたいなって思っているところはあります。
やよい : 私はプロデューサーでもありメンバーでもあるから、一緒に活動してる人が他のグループと兼任するのって、メンバーからしたら複雑だろうなって思ったんですよね。だから悩んだし。でもやってみないと正直わからないじゃないですか。uijinが再結成したからこそ、もっと自分が引っ張っていける存在でありたいですし、アイドル業界をもっと盛り上げたいなって思いましたね。
──ふたりともアイドル業界を盛り上げたいところは共通なんですね。
ありぃ :アイドル業界に愛があるというか。自分の人生を変えてくれた場所なので感謝しているし、自分たちがいることでなにか少しでもポジティブな空気が流れたら、こんなに嬉しいことはないですね。


──みなさん仲良いですよね。
ひとちび : 私たちみんなめっちゃ喋るんですよ。
ありぃ : そう、すごい喋るんですよ。
──それは、再結成する前からですか?
りん : もともと喋ってた気がする。
やよい : でも辞めて3年間、4人で揃ったことがないんですよ。でも再結成するって決まってはじめてのレッスンのときに「あー、久しぶりー!」みたいな(笑)。
──以前の空気感にすぐに戻れるからこそ、再結成できたのかもしれないですよね。メンバーそれぞれで変化を感じることはありますか?
ありぃ :そこまで変化は感じないけど、みんな大人になったかな。
りん : やよいちゃんは大人の女性になったって感じがある。
やよい : uijinでは最年少だったから好き勝手やってたけど、プロデューサーって甘えられる立場ではないじゃないですか。uijinから離れて自分で考えて引っ張っていかなきゃいけない存在になったからこそ、考え方とかが変わった気がしますね。
りん : やっぱり大人になってるよ。
やよい : ふふふ (笑)。


──再結成後、心境に変化はありましたか?
やよい : 昔は正直、なにも考える余裕もなかったぐらい駆け抜けていたんですよね。いまはそのときと感情が違って、そういう部分のしがらみみたいなものがあんまりないんですよ。ハッピーな気持ちで、楽しい未来に向けて頑張りたいなっていうほうが大きい気がします。活動に対する向き合い方が変わってきたという感じですかね。
ありぃ : uijinという存在のスタンスが過去と全然違うなっていうのがありますね。終わりに向かって走る人たちでもないから、「どういうことができるんだろう?」って考えてみたいなって思います。
──アイドルってある程度活動したら卒業なり、解散なりで終わるという前提があるじゃないですか。いまuijinは再結成をしたことによって、ある意味終わらないものという存在になったと思うんですよね。実際みなさんは自らのことをアイドルだと思って活動してるのか、それともまた別の存在だと思っているのかが気になっていて。
やよい : ちゃんとアイドルとかっていうふうに名乗ってないけど、いまは昔よりはアイドルっていうスタンスとはちょっと違う気もする。
ひとちび : 私はuijinっていう新しいジャンルだと思っていて。アイドルとかじゃなく職業はuijinだみたいな感じのスタンスでやってます。
りん : 私も考え的にはそうなんですよ。でも、SNS上ではアイドルって言っちゃいます。そっちのほうが肩書としておもしろいし。でも、やってることに関しては、「ジャンル uijin」っていうのはかなり当てはまるなって思ってますね。
ありぃ : 自分たちがなんなのかは、出会ってくださる方々の価値観で自由に決めていただいていいのかなと。どんな活動をするうえでも自分たちはライヴアイドルとして育って愛してもらったから、そこには感謝したいですし。どんな肩書がついて、どんな立場になって、どこに立っていても、感謝を言えるような自分でありたいなとは思っています。
──なるほど。
ありぃ : コロナ禍でアイドル業界全体が思うことがあったと思うんですよ。僕らuijinってなにを言われても自由な人たちだから、僕たちの存在がアイドルかどうかは置いておいて、アイドル業界にはお世話になったからリスペクトも愛もあります。でも僕らが自由にやることでみんなもぐちゃぐちゃであるのがいいっていうわけじゃなくて、いろんな楽しみ方があって、表からも裏からももう一回おもしろいことができたらとは思っています。
