仲が良いからこそ、お互い言い合ったりできるのがRoseliaの強み
——11曲目の“Always recall.”はどのような楽曲に仕上がりましたか?
相羽:この楽曲はセリフが入っているんですよね、「瞳を逸らさず」とか、「辿り着く為に」とか。そこが印象的です。歌い出しからウィスパーで歌うのもあまりなかったので新鮮でしたね。
——ウィスパー・ヴォイスで歌ってみてどうですか?
相羽:友希那のウィスパーは難しかったですね。どういうふうに表現するのか、すごく考えるポイントでした。あと、この曲にまつわるイベントストーリーが結構しんどかったんですよ。だから歌詞も落ち気味というか。でも逃げずに現実を受け止めてちゃんと進もうという姿勢が見えますね。
中島:ストーリー的には、Roseliaがフェスに出ることに対して、リサが頑張りすぎちゃうんです。スタッフさんがまだ早いかもと裏で言っていたことを聞いてしまって、「そんなことない」、勝手に奮い立てすぎちゃって、いざ出てみたら思うようにいかなくてみたいなストーリーでした。

相羽:こういう曲、Roseliaにはあんまりないかも。
中島:「幕は降りてゆく」から「希望を奪ったとしても」の部分が、Roseliaにしてはだいぶ落ち込んでるよね。それでも這いあがろうとしているから、みなさんにも壁にぶつかったときに聴いてほしいですね。Roseliaもちゃんと壁にぶつかるんだよという。
——Roseliaというバンドは強いイメージがありますけど、どんな人にも挫折はあるし、みなさんにも前を向いてほしいというメッセージが込められているんですね。
中島:たしかにそうですね。
——こうした絶望を経て、Albumはラストの“Floral Haven”へと展開していきます。
中島:そうか! 絶望を感じて、そこから「みんなと歌うんだ!」ってなるのか。“LOUDER” からの“Always recall.”からの“Floral Haven”って流れ、すごいよね?
相羽:本当に流れがすごいね。
中島:そうですね。今作の「今と未来」における「今」がまさに“Always recall.”ですね。Roseliaがプロになる「今」が感じられる歌なのかなと。そして未来を感じさせるような“Floral Haven”。改めて考えるとめちゃくちゃ良いAlbumですね!
——“Floral Haven”はバラード調でありながら、終盤にかけて盛り上がっていく感じが魅力的でした。
相羽:これは疾走感がすごかったですね。エンディングっぽいですし、友希那はRoseliaのみんなとずっと一緒にバンドをしたいんだなって感じるんですよ。そういうことを考えると、感動的な歌詞ですよね。
中島:この楽曲は友希那しか歌っていないんですよ。こういう試みはRoselia的にもはじめてなんです。友希那がRoseliaになる前のソロ曲にはあるんですけど、Roseliaとしての楽曲で友希那だけが歌っているのははじめてで。友希那のグループに対する愛や思いがすごく詰め込まれているなって感じましたね。
相羽:友希那は恥ずかしかったのかな?
中島:かもね(笑)。でもこの曲を聴いて、リサは「友希那―!」って言ってると思うよ(笑)。
——少し難しい質問になるかもしれないですが、今回Albumをリリースして、そしてツアーを回ってみてわかったRoseliaの魅力ってなんだと思いますか?

相羽:やっぱり、メンバーそれぞれの個性ですかね。ストーリーとライヴでのギャップもそうですし、それぞれのキャラクターがおもしろいんですよ。他の4人もうまい具合にバランスが取れているなと思いますね。トークもたまに俯瞰で聞いていたりするとやっぱりおもしろいな。楽曲はちゃんと強いし、しっかりやるところはしっかり締めるんですけど、その間のライヴもお客様と楽しもうとしているところが魅力だと思いました。
——なるほど。
中島:それぞれにすごく会話をするから、バンドでも連携できるんだと思うんですよ。あとはストーリー的にもそれぞれが苦労しているし、私たちも楽曲経験がそんなにないメンバーが集まって協力しあって成長しているので、そういう部分でもリンクしている部分はあるんじゃないかなと。ファンの皆さんにとったら応援してもらえる部分がつまっているんじゃないかなと思いますね。
相羽:ライヴ終わりに褒め合ったりして、仲が良いのも魅力につながるんだと思いますね。仲が良いからこそ、お互い言い合ったりできる。それができるのがRoseliaの強みです。褒め合うと、やる気スイッチが入るからね。でもそのかわり、歌と演奏に関しては、妥協はしないですね。
——なるほど。6月29日、30日には東京ガーデンシアターにて〈Roselia LIVE TOUR「Rosenchor」〉のファイナル公演が開催されます。最後に意気込みをお願いします。
中島:今回はじめてのツアーということで、いろんな場所に行かせていただきました。いろんなところにいる、Roseliaを応援していただいている方に会えたのはすごく嬉しかったです。またツアーをやりたいですし、各公演で感じたことや成長したことを東京公演 -Final-でぶつけたいと思います。
相羽:これまでツアーで得たものがどれだけ爆発するのか、私も楽しみです。これまで遊びにきてくださった方も楽しめる公演になっていると思います。私たちの団結力もこれまで以上に強くなっていると思いますし、「Rosenchor」は皆さんの声がないと成り立たない公演なんです。私と同様のどのケアを十分にしていただいて、当日は声が枯れるんじゃないかというくらいコールしてほしいです! 東京公演ファイナル。共に最高の時間にしましょう!

編集 : 西田健、草鹿立
3rd Album「Für immer」、ハイレゾ配信中!
ディスコグラフィー
PROFILE:Roselia
アニメ、ゲーム、コミック、声優によるリアルライブなど様々なメディアミックスを展開する次世代ガールズバンドプロジェクト「BanG Dream!(バンドリ!)」から生まれた第2のリアルバンド・Roselia(ロゼリア)。ダークでクールな世界観が特徴的なバンド。バンドメンバーは、Vo.相羽あいな(湊友希那役)、Gt.工藤晴香(氷川紗夜役)、Ba.中島由貴(今井リサ役)、Dr.櫻川めぐ(宇田川あこ役)、Key.志崎樺音(白金燐子役)。2020年には第十四回声優アワード歌唱賞を受賞。2021年12月にリリースされた、同バンドを描いた映画、劇場版「BanG Dream! Episode of Roselia Ⅱ : Song I am.」「Ⅰ : 約束」のBlu-rayは、オリコン週間アニメBlu-rayランキング(2021/12/27公開)でそれぞれ1位・2位を獲得。ライブ活動も精力的に行っており、音楽フェスにも出演。2024年2月から大阪城ホールでの公演を皮切りに、初の全国ツアーを開催。同年6月にはツアーファイナルとなる東京ガーデンシアターでの単独ライブ2DAYSの開催と、約4年ぶりとなる3rd Albumのリリースを予定している。
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