お客さんの心拍数やテンションをあげるライヴは好きなので
──豊島さんはビバラッシュをご存知でしたか。
豊島:名前は知ってました。
るいまる:ありがとうございます!
豊島:とはいえ、しゃべったこともないし、なんなら名前くらいしか知らなかったから、お誘いいただいて驚きました。どういう繋がりなんだろう、なんで誘ってくれたんだろうと思ったんです。でも、いろいろと動画を観させてもらい「なるほど、アゲなんだな。盛り上げればいいってことね」って腑に落ちて。ビバラッシュさんは初なんですけど、対バン候補にはKEYTALKとかかずき山盛りとか、仲のいいバンドもチラホラいらっしゃったし。
るいまる:この間、イサム君(かずき山盛り)と対談させていただいたら、「バックドロップシンデレラがいるから安心だ!」ってすごく言ってました。
豊島:なにを言ってるんだ、あいつは(笑)。でも、そうっすね。安心っつうか、全然知らない人ばかりのイベントではないので、僕らも楽しそうだなって思ってます。GORILLA HALL OSAKAも、すごくいい場所じゃないですか。
るいまる:綺麗で大きくて。
豊島:GORILLA HALL OSAKAは、うちのメンバーもお気に入りなので。ぜひぜひ、よろしくお願いいたします。
──豊島さんからして、ビバラッシュってどういうイメージですか。
豊島:結成してから長いですもんね。
るいまる:そうですね。次の6月で8年になります。
豊島:そうですよね。ビジュアル系も昔からすごく変わってきている。すごく細分化しているじゃないですか。そこからさらに「アゲていこう」みたいなV系バンドが出てくるんだなと思いましたし、僕がやっている池袋のライヴハウスでも、V系ではないけどその余波を受けているようなバンドを観ることが最近は多くて。すごいバンド名にしたかった。とか、あの辺の子たちの「派手な感じでアゲてお客さんを楽しく盛り上げよう」っていう雰囲気とか。やりかたはちょっと違うんですけど、僕らも「ライヴを盛り上げていきたい!」っていうバンドだし、お客さんの心拍数やテンションをあげるライヴは好きなので。イベント当日がすごく楽しみだなと思ってます。
るいまる:ありがとうございます。
豊島:楽しいライヴをやりそうなバンドだなというイメージはあるものの、まだライヴを観たわけではないので。「どういうふうにやるんだろう。楽しみだな」って感じです。そういうのって、ネットで観ているだけじゃわからないじゃないですか。
るいまる:そうですね。現場の空気感というか。
豊島:なので、対バンを楽しみにしてますって感じです! ビバラッシュって、どうやって曲作りをされるんですか。
幸村:僕らはヴォーカルがすべての歌詞を書き、ギターとベース、ドラムが各々で曲を作って持ちよって、そこから選曲しています。基本は全員が曲を作るみたいな。
豊島:すごい! 歌詞先なんですね。
るいまる:正確には、タイトルとコンセプト先行です。
豊島:あー、そうなんだ! それもすごい。
るいまる:たとえばいま、曲を作ってツアーを回るってなると「いまの自分たちのセットリストだったら、ジャンプの曲を多めにしたほうが楽しそうだな」みたいな感じでコンセプトを決めるんです。それで、メンバーに「こういう歌詞を書きたいから、これに合う曲を作ってくれ」って伝えてます。
豊島:それも、なんか新しいですね。アゲるライヴを見据えて「ここにハマる曲を作ろう」ってするんだ。
るいまる:あとは、ビジュアルイメージが湧くものを曲作りに反映させたりします。僕らの"もろたでニッポン!"でいう"ニッポン"みたいな、言葉で具現化できるものを足して曲にしていく感じです。
豊島:みんながちゃんとアレンジや作曲できるのも、なかなか新しいですよね。
るいまる:メンバーによって、得意としている曲調が違うので、自分の描いた歌詞に合いそうな人に曲を依頼しています。
豊島:そこは選ぶんですね(笑)。
るいまる:「この歌詞のテイストなら彼が合うかな」っていうイメージが自分のなかにあるので。ドラムのパーミーは、ビバラッシュっぽいアゲアゲな曲を作ってくるタイプ。ベースの冬也は歌ものやバラードが得意で、幸村だったら「こういうアゲかたもあるんだ」って思うようなぶっ飛んだ曲を作るのが上手ですね。
幸村:バクシンさんは、どういう感じで曲が出来上がっていくんですか。
豊島:けっこう僕が自分の家で作ります。僕ら、メンバーのほぼ全員がDTMを使えなくて。スタジオにギターのコードとメロを持っていって、バンドでわーって合わせて録音して持って帰って歌詞をつくるみたいな感じが多いでですね。昭和のバンドなので(笑)。
るいまる:セッションで曲が作れるって、マジでバンドだよね。
幸村:「絶対にギタリストが作ってる」と思った曲がいっぱいあったので、いまのお話を聞いて納得しました。
豊島:そうですね。ギターのリフが好きなので。カッコイイリフを捻り出すだめに、ひたすらセッションしてるところもあるから(笑)。
るいまる:バックドロップシンデレラさんの曲って、1回耳のなかでグッと引っかかるというか。「こんなリズムがあるんだ!」と思うような、聴き馴染みのないリズムばかりで。それがすごく気持ちいいんですけど「俺は表現できんかも」「このバンドに入ったら歌えんかもしれん」って思いました。リズムで遊ぶ感じがすごい! そういうアゲは、うちにはあまりないよね。
幸村:そうね。最初に曲を聴いたときなんて、「なんで、これは曲になってるんだろう」ってすごく思いましたからね。ハードコアやパンク、アイリッシュ系とか、いろんな音楽の要素が曲のなかに詰まってるのに、ちゃんと曲として成り立ってるのが、めちゃくちゃすごい。一瞬その要素が入って来るとかなら、わりと耳にするなって思うんですけど、どの曲を聴いてもめっちゃいろいろな要素が入っているので。音楽の良い部分が、すごく詰まってる感じ。1曲聴くだけで満足度が高いですよね。嚙めば嚙むほどじゃないですけど、聴きごたえのある楽曲ばかり。どの曲も好きだなと思いました。
豊島:ありがとうございます。本当に。