今年は『IUTORA』を作るのにほぼすべての力を注いだ
──『IUTORA』を聴いた時にまず思ったことが、「この曲たちはまずライヴで聴きたかった」だったんですよね。それだけ感情的だし、知識量や歴史、思考が詰まっている、とても人間くさい作品なので。
オキタ:リハの段階でもライヴ映え感があって、実際にライヴで演奏してみても意外と良かったんですよね。実は“Gate”がすごくライヴ映えするんです。
ヤマダ:楽しいよね。ほかのことを考える余裕がないくらいずっと忙しいし(笑)。

──物理的に緊迫感が生まれるということですね(笑)。
ヤマダ:キメも多いので、ずっと緊張してるんです。だからこその人間くさい生々しさはあるかもしれない(笑)。
オキタ:ふたりは演奏大変だったよね(笑)。SHIBUYA PREASURE PREASUREのワンマン(※2021年11月7日開催)ではマニュピレーターとサポートギターを入れた5人編成で演奏したんですけど、3人の時とはまったく違うというか、より発展したサウンドになって。お客さんの前で演奏をしてみてあらためて「『IUTORA』の曲はこういうものなんだな」と確認と納得ができましたね。誤解なく受け取ってもらえたんじゃないかなって。
──étéとホール、すごく合いそうです。
オキタ:またやりたいですね。広くて良かったです。
ヤマダ:広ければ広いほどいいからね(笑)。
小室:バスドラが大砲みたいな音しました(笑)。またやりたいですね。
ヤマダ:今年はあまりライヴをやらなかったので、少ないライヴのなかで「もっとライヴをやりたいな」という欲求が膨れ上がってきたんですよね。いい音楽を作るのも楽しいし、もっと身体を動かしたいし、ちゃんと表現できる場をたくさん踏んでいきたい。
小室:そうだね。今年は『IUTORA』を作るのにほぼすべての力を注いだと言っても過言ではないから(笑)。
オキタ:あははは!
──『IUTORA』の制作を通してリズム隊に新たなスキルが身について、2022年はもっと面白いことができそうですね。
小室:そういう曲をもっと作りたいし、来年は『IUTORA』の楽曲をもっと披露できる場所を作れたらなと思いますね。
オキタ:そうだね。2021年の世の中は2020年とあまり大差がないように感じていて、いい意味でも悪い意味でも去年作った曲が今も同じように馴染むんです。だからこの年に『IUTORA』をリリースできたこと、これを作って残したことに価値があると思う。僕らはコロナ禍でライヴを打たない選択をして。でも『IUTORA』の曲をワンマンをやってみたら、すごく楽しかったんです。あらためてライヴへの気持ちは大きくなりました。このEPと一緒に、音楽がいろんな人に届いたらいいなと思うし、これからの自分たちも楽しみですね。
編集:梶野有希
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PROFILE : été

東京都在住の3ピースオルタナティブロックバンド。日本語ギターロックを軸にポストロック、激情ハードコア等のアプローチを見せるサウンドに、Vo.オキタの甘くも鋭い歌声。自身を取り囲む様々をどこか冷静に見据えた叙情的な詩が聴く人の心を掴む。
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