2021/12/20 17:00

MOTIP 「WANT LOVE!」

ソロ・シンガーとして活動していたヴォーカル&ギターのHENGを中心に、2020年春に結成された3ピース・バンド、MOTIPの3作目となるEP。インタビューやバンドプロフィールもまだ無い、何ともフレッシュなバンドです。 女性ヴォーカル、メロディックなギターとシンセ、シンプルなドラムと、割とよくある韓国インディー・バンドの編成なんですが、今っぽさと懐かしさ両方を感じる何とも不思議なバンドで、気がつくと何回もEPをリピートして聴いてしまっていた、そんなバンドです。 ソウル式インディー・ロックの王道を行ってるかと思いきや、メロディックな部分にSUPERCARの楽曲が重なる瞬間があったり、2000年初頭くらいに聴いていたドリーム・ポップを感じる瞬間があったり。懐かしさを感じてしまうのはそれ故かなと。MVの作り方やヴィジュアルの見せ方もとってもキュート。

Universe Mongae 「Adults Only」

ドリーミーなエレクトロ・サウンドを得意とするUniverse Mongaeの最新フル・アルバムは、白昼夢のような微睡み感、ヴェール1枚纏ったようなシースルーなサウンド。タイトルのAdults Onlyにリンクする可愛らしくもピリッとスパイシーな作品は作詞作曲・編曲まで彼女ひとりが手がけた意欲作。 アートワークには韓国の最近大活躍中の新鋭写真家OH SE AEが担当し、タロットカードやインスタントカメラ、ウォーターボールなどオリジナルグッズのデザインはMindonが担当するなど、こだわりと熱量が、作品と付随するプロダクトから伝わってきます。 最近では、福岡在住のトラックメイカー、Swimming Sheepの楽曲「POOL」に参加。こちらも彼女の声にマッチしたアーバン・チルな1曲。こちらも併せて要チェックを!  

Liu Lee 「Jasmine」

ここ1〜2年で、ソウルのクラブ・シーンでもレイヴ・ミュージック・リヴァイバルが来ているなという印象があります。もちろんもともとその手のアーティスト / DJはいたんですけど、数年前はもうちょっとカラーの違うプレイをしていたように思います。 プロデューサーとしての肩書を待つLiu Leeも、2019〜2000年リリースした作品はエレクトロニックだったりノイジーだったりしたのですが、今作ではアヴァンギャルドなレイヴ・ミュージックを展開。と言っても、決してヘヴィーな感じではなくて、ナードっぽさが良い塩梅でクロスしていてユニーク&妖艶。不思議とすごく聴きやすいです。 ミキシングにはNET GALA、レコーディングアシスタントにKollin Ga、マスタリングにKim Kateと、ソウルのアンダーグラウンドで活躍する人たちが集結した最強感。ソウルの今現在のクラブカルチャーを体現している、象徴的な作品の一つなのではと思います。  

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