編集部が注目する今週のリリース作品
アニメ『サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと』主題歌
TVアニメ『サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと』の主題歌が2曲組でリリース。繊細なコーラスとギターが徐々に広がっていくような構成の “Feel”。アコギを基調にドリーミーでミニマルな仕上がりの “mild days”。シグネチャー・サウンドを全面に出した"春の嵐"も良かったし、軸をブラさずに器用に広がっていくであろう、秋のアルバムが非常に楽しみです。(菅家)
安野希世乃の4thミニアルバム
声優・アーティスト、安野希世乃の4thミニアルバム。「雨」というテーマを通じて情感豊かな物語を紡ぐコンセプトの今作。ワルキューレや過去の安野の人気楽曲を手掛けてきた堂島孝平のプロデュースにより、その魅力が存分に発揮され、昭和レトロと現代的なロックやポップスが融合した独特な世界観が展開されている。(西田)
the dadadadys待望のファースト・アルバム
アルバムとしてのリリースは初めてとなるthe dadadadysの『+天竺』は、名曲揃いの全10曲を収録。相変わらず5人分のカオティックな音圧で隙間なく塗りつぶされたサウンドだが、スカ、パンク、メロコアなども取り入れた耳に残るメロディが際立つ。小池貞利 (Vo/Gt) の自己の内面との対話が一区切りついたかと思わせるような、不思議とキャッチーな印象さえ抱く。その真意は公開中のインタビューにて。(石川)
daisanseiの最新シングル
優しく切なく沁みる歌メロ、言葉にしておかないと通り過ぎていってしまう何気ない情景や記憶を紡ぐ歌詞。かつてあったであろう、フォークソングとアメリカン・ポップス/ロック、UKポップス/ロックとの葛藤の平和的解決が、いまもこうして歌い続けられている。だが歌われ奏でられる音の鳴り・共鳴の快感は全くもって「今」だ。daisanseiは日本のポピュラーミュージックの系譜の正統な後継者だと思う。(高田)
KID FRESINOがSTUTSと捧げる新曲
バンド編成でレコーディング、STUTSがアレンジ、ミックスを手がけた新曲。いままでにないぐらいダイレクトに情景を想起させる、悲しみと寂しさが込められたリリックと、それを表現するように鳴るブラスの音。曲名、リリックもJJJの過去の楽曲から引用が多くされていて、否が応でもこれはグサっと胸に来た。MVも素晴らしかったです。(高木)
悪ふざけか本気か、都内4人組DRAGPAPA
愛・地球博2005開催記念ソングがシングルリリース?あの頃私は長久手の近くに住んでいました。リバースされた音だけで構成されたような、過去から現在までぶっ飛ぶ感覚に襲われる情報量過多な「VPN Elsagate」。2025年も2005年も大差ないですね、と言い放ちたくもなる。それよりさらにすごいのが、2021年にリリースした自作を破壊構築した「Thema of Drug Papa」。竹村延和のようなおもちゃエレクトロサウンドから60年代ブロードウェイへあらゆるコラージュをひとつのワードで繋ぐことで聴きやすくもしてしまっている。めちゃくちゃな時代を揶揄するような、素晴らしくめちゃくちゃなシングル。(津田)
大貫妙子のライブ音源
2024年7月9日、東京・EXシアター六本木で行われたライブを音源化したアルバムが配信開始。“ピーターラビットとわたし” や “CARNAVAL” に代表される1980〜1990年代のエレクトロニック・サウンドの楽曲を中心に企画開催された大貫妙子のコンサート〈ピーターと仲間たち〉を収録。(藤田)
オトトイパーティー通信