2022/10/04 12:00

DJ SODEYAMA 『Makura』

ヴェテランの健在っぷりを感じたのはこの作品からも。昨年リリースされたThe People In Fog名義でのアルバム『1977』も素晴らしかったSODEYAMAさんが、レディオ・スレイヴ主宰の〈リキッズ〉から発表したEPです。ハウス・ミュージックのプリミティヴな力強さと官能性に焦点を当てていたと思しきTPIFとは異なり、疾走感のあるビートとヒプノティックなシンセを重ねた5曲を収録。いずれの楽曲も丁寧にハメつつ飛ばしていく感覚があり、やっぱりテクノはいいなーと思わされました。

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Guchon 「Pistachio Party EP」

先月の〈ソニックマニア〉でフロアを完璧にロックしたライヴに感化されて以降、ハードフロアを聴き直している私ですが、そんなハードフロアのリリースでも知られる独レーベル〈チワックス〉から東京発トラックメイカーのニューEPが到着。ブリージンなシンセとパンピンなピアノが気持ちいい表題曲を筆頭にサマー・フィールなハウス作品となっています。この人らしいビートの跳ね感やスクラッチの挿し込みも効いていて、ジャッキンな感覚が最高にかっこいい。ビッグ・ビート魂を正しく継承していた初期HALFBYやAトラックを彷彿とさせるところが、古参リスナーの心もくすぐるのかもしれませんね。

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Eden Burns 「Big Beat Manifesto Vol. VI」

2020年から続けている自身のEPシリーズに“Big Beat Manifesto”なんて名前を付けているのが、ニュージーランド・モスギエル出身のトラックメイカー/DJ、エデン・バーンズ。とはいえ、いわゆるあの頃の〈スキント〉~〈ウォール・オブ・サウンド〉的なビッグビート要素はさほどなく、パーカッシヴなビートを基調に軽やかで人懐っこいテック・ハウスが鳴らされています。ジャケットにあしらわれているイラストしかり、いずれの楽曲にもユーモラスなムードが貫かれているのが人気者たるゆえんなのではないでしょうか。この〈第6弾〉も遊び心としっかり踊れる音作りのバランスが絶妙。なおシリーズ外の最新シングル「Quokka Rock」は浮遊感たっぷりのダウンテンポでパイソン・ファンやバレアリック派にもオススメです。10月22日、VENTにて来日DJが決定していますので、そちらもぜひ。

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