2021/04/21 12:00

結成2周年へ驀進中──新体制のmeme tokyo.が「アンチサジェスト」で目指す景色とは

左からSAE、SOLI、KOROMO、MEW、RITO

2021年3月5日に新体制初の配信シングル「アンチサジェスト」をリリースし、4月21日にCDバージョンもリリースしたmeme tokyo.（ミームトーキョー）から、MEW、RITO、SAEの３人にインタヴュー！

INTERVIEW : meme tokyo.

2021年1月29日にSAEが加入し、新体制となったmeme tokyo.。もともとmeme tokyo.はでんぱ組.incのジュニア・ユニットとして誕生したが、2月16日にはRITOがでんぱ組.incに加入し、meme tokyo.と兼任することが発表された。さらに3月13日には新体制初の単独ライヴ〈NEW SUGGEST〉を開催し、4月21日にはニュー・シングル「アンチサジェスト」のリリースなど、ハイ・ペースで活動している。7月の結成2周年に向けて加速度を増すmeme tokyo.から、今回はMEW、RITO、SAEに話を聞いた。

インタヴュー&文 : 宗像明将

加入するならmeme tokyo.がいいなと思ってた

──SAEさんは1月29日にmeme tokyo.に加入しましたが、メンバーとして活動してみていかがですか？

SAE : アイドルの中でも、曲も世界観も他にない個性が強いグループだと思うので、初めは自分がそこに参加することに対して難しく感じることもあったんですけど、2か月間経ってなじめてきたかなと自分では思っています。

──加入した経緯はどういうものだったんですか？

SAE : 去年の夏にディアステージとパーフェクトミュージックのオーディションを受けて入りました。そのときは合同オーディションだったので、どこに加入するかはわからない状況でした。

SAE

──meme tokyo.に加入すると言われたとき、どう思いましたか？

SAE : 私はお披露目からずっと知ってるグループで、見てたし、かっこいいなと思って、加入するならmeme tokyo.がいいなと思ってたのでびっくりしました。

──meme tokyo.にはいりたかったというのは、MEWさんやRITOさんに話したんですか？

RITO : 最初から見てたっていうのは言ってました。我々がOTOTOYさんで受けた1回目のインタビュー記事も全部読んだって言ってた。

──そんなSAEさんの活動ぶりは、RITOさんから見ていかがですか？

RITO : 本当に振りの覚えも早くって。言葉選びも素晴らしいので、MCでもすごい強みになってくれる存在で、すごいありがたいです。

SAE : 嬉しいです。いつまでも新メンバーと言っていられないので、がんばりたいなって思いました。

──MEWさんから見たSAEさんはいかがですか？

MEW : 私はSAEちゃんはすべて完璧だなって思う。なんかもうできあがってるんですね、もうきた瞬間から。歌もうまいし、オーラが出てたね。ダンスもすごい。あと、私よりひとつ年上で、お姉さんがきてくれた。

SAE : 私からしたらみんなのほうがオーラがすごくて。本当にすごい先輩だから恐縮です。

──SAEさんから見て、RITOさんの印象はどんなものですか？

SAE :ダンスもすごい上手だし、見た目もスタイリッシュな感じだから、最初はちょっと怖かったんですけど、しゃべると本当にもう優しすぎるくらい気を使ってくれるひと。すごいなって思いました。

──RITOさん、ちょっと照れくさそうですね（笑）。MEWさんについてはどうでしょうか？

SAE : 最初は「MEWちゃんの世界があるのかな？」って思って踏みこめないかなって思ってたんですけど、一緒に練習してるうちに最近は壁が崩れてきたかなって思って。すごい優しくてかわいい先輩だなって思ってます。歌もすごい。

──SOLIさんとKOROMOさんの印象も聞かせてください。

SAE : KOROMOちゃんは5、6歳ぐらい下なので、「どういう風に仲良くなれるかな？」って思ってたんですけど、話したら本当にしっかりしていて、全然年齢の差を感じさせなくて、しっかりした素敵な子だなって思います。SOLIちゃんはまだ会ったことはないけど（SOLIは韓国在住）、ゲームやアニメの話をオンラインでしたり。明るくて、日本にいるメンバーとまた一味違う雰囲気があって会ってみたいし、もっと仲良くなりたいなって思ってます。

「入っても迷惑をかけるだけなんじゃないかな」って、すごい思ってた

──SAEさん加入の翌月、2月16日にRITOさんはでんぱ組.incに加入しましたが、どうバランスをとっていますか？

RITO : どっちも楽しいのでそんなに苦ではないですね。まあ体がたまに疲れちゃうときはありますけど…（笑）。でんぱで学んだことで、最終的にはmeme tokyo.も同じくらい沢山の人に知ってもらいたいたいとすごい思ってます。

──もふくちゃん、YGQさん、Yumiko先生のプロデューサー陣インタビューで、RITOさんは最後の新メンバーとして決まったと言ってたんです。その辺の流れは聞いていたんですか？

RITO : 急に「今日これる？」みたいにうかがって、レッスンだと思って行ったんで、その辺はまったくわかんなかったんです。「入っても迷惑をかけるだけなんじゃないかな」って、すごい思ってたし、今も思ってるんですが、ちょっとほぐれてきました。

RITO

──それはどうしてでしょう？

RITO : 公開リハーサル（2021年3月24日〜28日）が合宿みたいな感じで、メンバーと過ごす時間がすごい長くて。みんなが優しくて、「ここに入れるんだなあ」ってすごい実感しました。

──RITOさんがでんぱ組.incに加入すると聞いたときに、MEWさんとSAEさんはどう思いました？

RITO : 聞くのが怖い（笑）。「加入することになりました」ってLINEを送るのがすごい怖くて。「お客さんにどう思われるだろう？」ってのも怖かったけど、「メンバーにすごい拒絶されるんじゃないかな？」ってめっちゃめちゃ思いました。

MEW : えー、だけど「めっちゃすごい」と思った。なんか「今まで言えなくてごめん」みたいなLINEをもらったんだけど、そんな感じにならなくてもいいじゃんって（笑）。

SAE : やめちゃうのかと思って。「卒業だったらどうしよう」と思って焦ってしまったんですけど、LINEをちゃんと読んだら兼任っていう形だったので。「meme tokyo.の活動をおろそかには絶対しない」ってLINEで言ってくれてたので、すごいありがたいし。

──そして3月13日には、SAEさん加入後初の単独ライヴ「NEW SUGGEST」が代官山UNITで開催されました。新体制で久々の有観客ライヴをしてみていかがでしたか、MEWさん？

MEW : ええっ!?

──なぜ一瞬ビクッとするんですか（笑）。

MEW : 私からなのかと思って……。

──ではRITOさんはいかがでしたか？

RITO : 話し合いをメンバーでけっこうして、セットリストや「ここにMCを入れようか」とか、メンバーだけで考えたんですよ。1年前のワンマンではYumiko先生がいないとできなかったことだし、1年経って意見の交換にやっと若干余裕ができてきたのはすごい嬉しかったです。SAEちゃんは、MCを「こんな感じで」って軽い感じで提案しても、「あ、わかった」ってサラッと話を拾ってくれるので、すごいやりやすかったし。

──SAEさんにとっては、初のワンマン・ライヴでしたね。

SAE : まだ3回目ぐらいのライヴだったし、チケットもソールド・アウトしてたから、すごい緊張したんですけど、ファンの方が新体制を受け入れてくれていたので嬉しかったし、ありがたいなあって感じました。

──改めて、MEWさんはいかがでしたか？

MEW : お客さんの前でライヴするのはやっぱり楽しい、って思って。新体制のmeme tokyo.を見せるっていうところを意識した部分もありました。「今回もやってやるぜ」って気持ち。

──「やってやるぜ」って臨んでみて、手応えはどうでしたか？

MEW : やってやりました。やってやったつもりではいる。

歌詞を聞いて「かっこいー！」って思いました

──そして、4月21日にはニュー・シングル「アンチサジェスト」がCDリリースされますね。作詞は今回も海猫沢めろんさんです。

「アンチサジェスト」Music Video

RITO : 「今回はみんなの検索履歴を材料にするんで送ってください」と言われて、検索履歴をスタッフさんに出した感じなんです。

──「まじかよ」と思いませんでした？

RITO : 思いましたね（笑）。「これがどう歌詞になるんだろう？」ってめっちゃ思いました。

MEW : 本当に参考になることを検索してなくて。そのとき、なんか謎のアザができて。つけた覚えのないアザについて調べてた。

SAE : 私は、そのときはまだ加入してなかったので検索履歴を送ってないんですけど、その話を聞いてびっくりしました。

──検索履歴を送った結果、歌詞に反映されている感じはありましたか？

RITO : わかんない、自分だから読み取れないのかもしれないですけど。でも、SOLIちゃんがそのときにゲーミングチェアを探してたらしくて、それが反映されている（笑）。

──そこが（笑）。「アンチサジェスト」を聴いたときの第一印象はどんなものでしたか？

RITO : 「今までの曲よりも曲調がゆっくりだな、どういう振り付けになるんだろう？」という振り付け目線になりましたね。ゆっくりな振りなんですけど、そっちのほうが自分の荒い部分とか雑な部分が見えちゃうので、意識をけっこう使います。

MEW : まずイントロがめっちゃ好きだったんですよ。それで歌詞を聞いて「かっこいー！」って思いました。

SAE : 私もイントロのギターがすごいかっこいいと思って。で、歌詞もすごくmeme tokyo.らしい反骨精神というか、かっこいい歌詞で。meme tokyo.が好きだったので、歌えるのがすごく嬉しいなって思いました。

──歌い方で意識したポイントはあるでしょうか？

MEW : サビを歌わせてもらってるんですけど、けっこう感情をこめてます。

RITO : 力を抜くようにしました。力が入ってるところと抜けてるところの差をつけられたらいいな、って思いました。

SAE : レコーディングのとき、普通にきれいに歌うよりも感情をぶつける感じで強く歌ってほしい、って教えていただいて、どういうふうに表現するかをすごく試行錯誤したんですけど、いろいろ教えていただきながら、少しずつ歌い方を見つけられたかなと思います。

──MVで印象的なシーンや注目してほしいシーンはありますか？

RITO : 個人的に好きなのは、今回全員が前を向いて踊ってるシーンがなくて、円になって踊ってるんですよ。そこがすごい好きです。それに、今までに出したMVの要素が全部含まれているんですよ。だから「レトロフューチャー」だったり「メランコリックサーカス」だったりの要素が含まれていて、今までのMVをギュッとした感じがあってすごい好きですね。

MEW : 最後のシーンが好き。みんなで銃を持ちながら歩くんですけど、そのシーンが好きです。最後も「次回に続く」みたいな終わり方。あと、テレビの中のSOLIちゃんがかわいいって思う、meme tokyo.ならでは、って。

MEW

SAE : 最初はメンバーひとりひとり全員違う場所で撮影して、最後のサビでみんな集合する構成になってるんですけど、それがすごくかっこいい。私は、ひとりひとりの撮影だったので、みんなもいないし、リップシンクもどんな風にやったらいいのかが全然わからなくて難しかったです。

RITO : 普通にかっこよかった。「大丈夫かな？」って、ちょっと先輩風を吹かせて見にいったんですけど、普通にかっこよくて。

SAE : 緊張したけど、初めてでちょっと興奮状態で、アドレナリンがすごくて。

──「アンチサジェスト」のカップリングには、ヴァージョンが変わった「レトロフューチャー」が収録されていますね。

SAE : 私のヴォーカルだけレコーディングして、私はそのリミックスがどうなるかっていうのを知らないままだったんです。まったく違うものができあがって、すごいびっくりしました。

──毎月のようにトピックがあるmeme tokyo.ですが、これからの活動について、どんなイメージを持っていますか？

SAE : 最近はずっと目の前の活動にひとつひとつ取り組んでいます。

──先輩ではなくSAEさんが最初に言うのが面白いですよね（笑）。MEWさんは「私に聞くなよ」って顔になってるし……顔を隠さないでください！じゃあ、RITOさんはどうですか？

RITO : Yumiko先生が体に例えるんですよ。ひとつ駄目な部分があったら、体調不良になっちゃう、って。今までmeme tokyo.って、意思疎通っていうか、自分が思ってることを言わないできてた部分があったなとすごい思ってて。チームとして活動していくうえで、お互いのいいなと思ってることとか、やってみたいこととかを、みんなで話し合っていって幸せになりたいです。

──メンバーのコミュニケーションは増えましたか？

RITO : 前よりは格段に増えたなってすごく思うんですよ、だからこの調子で。

SAE : 私はもともと加入する前からずっとmeme tokyo.はすごいと思ってたので、いざ自分が加入することになって、曲も振り付けも世界観もすごく自信を持って発信できていて。純粋にもっとたくさんのひとに知ってもらいたいと思います。せっかく海外にもメンバーがいるので、そういう特徴をいかして、大きい目標なんですけど、もっと広い世界を見たいし、たくさんのひとにmeme tokyo.のよさをもっと知ってもらえるようにがんばりたいなと思います。

──そして、結果的にMEWさんがこのインタビューの大トリになってしまいました。

MEW : まずい、まずい、まずい、プレッシャーをかけられてる（笑）。

──いざとなれば回答の順番を入れ替えますから大丈夫です。

MEW : SAEちゃんを最後にしてください（笑）。meme tokyo.は、現代において歌詞に共感できる部分が多いと思うんです。私たちが歌ってmeme tokyo.が活躍していくことで、そういう気持ちの人たちが救われたらいいなって思います。「アンチサジェスト」の歌詞で好きなところがあって、「震えているきみのためにぼくが歌うよ」ってところなんです。私も「それだな」って思います。