編集部が注目する今週のリリース作品
ラブリーサマーちゃん、4年半ぶりの新作
4年半ぶりの新作となるミニ・アルバム。4年半ぶり!! もうそれだけで嬉しい。どれだけ待ち望んでいたか。いつものように耳馴染みがあり懐かしさも感じる90sロックのテイスト、だけれども他の誰でもないハートを震わせるラブサマちゃん節。鉄壁サポート・メンバーが奏でるバンド・サウンド、新鮮な音像 (ミックスはRIDEのマーク・ガードナー)。ミニ・アルバムだがラスト曲はお馴染みのアレで、今回はそうきたか、と。本作のテーマは「健康と内省」とのこと。その視点が “生” の肯定につながるのだろうか、アルバムをぐるぐると何周も聴いていると、なんか……良かったな……という気持ちになってくる。ラスト曲の悩みはあるけどね (笑)。あと、ジャケ最高です。(高田)
phritzのアンビエントEP
PAS TASTAにも所属するphritzが、気候変動に対する企業アクションに書き下ろしたという楽曲をコンパイル。春に向けた雪解けを予感させるようなアンビエント作品に。リヴァースするシンセやピアノなど、比較的シンプルなサウンドで構成されているものの、それぞれの音色が美しい。最後の「冬のおくりもの」のグランド・ピアノのタッチを生かすエフェクトがかなり気持ちいい。(津田)
結成15周年を迎えたindigo la End
前作『哀愁演劇』が一年余りという、凄まじいペースでのリリース。しかも音が良い。全曲イントロがキャッチーで、掴んで離さないような重厚なサウンドが終始続く。気持ちのいいグルーヴ、ゴーストノート。ギターのブリッジ・ミュートが来たかと思えばモジュレーションが入る。細かい節々に曲の展開や引き算が巧いと感じさせられる一枚です。"上手い"というよりも"巧い"。引き算されたところが薄くなることもなく、再度、音数が増えた時にはより粘度が高くなったようにすら思えてしまいます。(菅家)
ゆっきゅんのリミックス盤
DIVA、ゆっきゅんの最新アルバム『生まれ変わらないあなたを』の収録曲を軸としたリミックス盤。ハレトキドキとのデュエットで、ご機嫌なキラキラ・ハウスに生まれ変わった"かけがえながり"など、「最高!」のひとこと。オリジナル盤と併せて、ぜひ!(西田)
セリフなしアニメーション映画のOST
2024年11月には日本でも公開された、セリフなしアニメーション映画のサントラ。テーマ曲であるアース・ウインド & ファイアーの"September"は、今後耳にするときにはこの映画のことを思い出して胸がキュッとなるんだろうなと思うくらい、作中で印象的な使いかたをされている。劇伴では主にピアノがフィーチャーされ、ガラルディによる『ピーナッツ』(スヌーピー)を彷彿とさせる。どちらも犬が主人公っていう安直な発想かもしれないけど。(石川)
シナロケの2025年リマスターが登場
シナロケ(シーナ、鮎川誠ソロ作含む)6作品が2025年リマスターで登場。シナロケの4作品は全てハイレゾにて。『真空パック』は細野晴臣がプロデュースを担当。細野さん文脈と裕也さん文脈の交差点でもあり、まさに80年代に差し掛かろうとする時代の空気感が真空パックされている1枚。ジャケットも最高っすね。(高木)
合成音声をテーマにしたコンピ
レーベル〈KAOMOZI〉が送る、合成音声がテーマのコンピレーション! 「あらゆるジャンルをメタ的に横断し許容する土壌のもとで、キャラクターや視覚要素/ナラティブへの意識が強いニコニコ動画シーンのボカロPたちが楽曲制作したら、一体どんな景色になる?」という疑問からスタートしたという本作。オーナーの駒澤零がキュレーションした9名のコンポーザーの楽曲をご堪能あれ。(藤田)
オトトイパーティー通信
1月28日(火)18:30- 〈アジアソフトテニス副部長会〉at 下北沢SPREAD
1月30日(木)20:00- 〈ideala〉at 幡ヶ谷forestlimit
2月2日(日)18:30- 〈NEW ROCKS〉at 下北沢SPREAD