
チェロ・ロックが日本にやってくる! ロサンゼルスを中心に活動を繰り広げる、Ed GorskiとKen Oakの二人からなるユニットOak & Gorskiが、今秋、初の来日ツアーを行います! チェロとアコースティック・ギターによる穏やかなサウンドは、時と場所を選ばず、あなたの耳に、心に染み込んでいくはず。彼らの来日を記念し、「Age Old Refrain」のフリー・ダウンロードが決定しました。2週間の期間限定なので、聴き逃しのないように!
「Age Old Refrain」のフリー・ダウンロードはこちら(期間 : 10/14〜10/31)
Oak & Gorski インタビュー
Oak & Gorskiの音楽に初めて触れたのは、アメリカはアリゾナの、砂漠の中でのことだった。他に人一人、生き物一匹見当たらない、荒涼とした砂漠の道の上で車のスピーカーから聞こえてきたサウンドは、荒れ果てた大地の上に降り注ぐ雨のように、僕の心に自然に優しくしみこんできた。Ed Gorski(ヴォーカル/ギター)が奏でるアコースティック・ギターとKen Oak(ヴォーカル/チェロ)の優しいチェロの響きが混ざり合い、そこに二人のヴォーカルのハーモニーが加わるそのサウンドは、古き良きアメリカを思い出させ、広大な大地が人間を包み込むように、聞くものの心まで癒してくれる。
映画「She's The Man」や海外テレビ・ドラマ「CSI:NY」で楽曲を使用され、知名度を持った現在でも、彼らは様々な人種が行きかうアメリカのストリートを中心に活動している。彼らがどのような思いで、ストリートで演奏を続けるのか? 初の日本ツアーを目前に控え、現在台湾ツアー中の二人にメール・インタビューを敢行した。
インタビュー/文/翻訳 : 池田義文

——Oak & Gorskiを結成することになった経緯を教えてください。
Ken Oak(以下、K) : エドと僕は2004年にお互いの友人を通して、知り合いになったんだ。その頃、僕はソロ・アーティストとして活動していて、エドはロサンゼルスのインディペンデント・レーベルで働いていた。最初、僕らはギターでジャム・セッションをしていたんだ。そのうち、エドは僕がハイ・スクール時代にチェロを演奏していたことを知って、もう一度チェロを演奏するように薦めてきたんだ。それから僕は楽器をチェロに持ち替え、二人で作曲するようになり、一年後には三人目のメンバーを加えて、ファースト・アルバムをリリースした。僕たちは素晴らしいソングライティングとアコースティック・ミュージックに対する深い感謝によって生み出されてきたバンドなんだ。
——お二人の音楽は、メロディアスで柔らかなアコースティック・サウンドが特徴的だと思います。しかし、影響を受けた音楽に、Nirvana、Pennywiseやbad religionが挙げられていて非常に驚きました。彼らのどのようなところに影響を受けましたか?
K : これらのバンドは僕がハイ・スクール時代に、とても強く影響を受けたバンドなんだ。彼らの音楽は、ギターを持つきっかけを与えてくれ、音楽そのものについて教えてくれたんだ。彼らと僕らには沢山の共通点を見出すことが出来ると思うよ。たとえば、PennywiseやBad Religionのような素晴らしいボーカルのハーモニーなんかはそうだよね。僕らの歌には、彼らのスタイルに見られるポップスのアレンジを施している。彼らのようにハードなロックのスタイルではないけどね。
——今回どのような経緯で来日することになったのでしょうか?
K : 僕たちはもう何年も前から、日本ツアーについての話はしていたんだ。それに、多くの人たちが、僕らの音楽は日本でも受け入れられるだろうといってくれていた。だけども、なかなか日本に行く機会を得ることができなかったんだ。そんな時、日本とアメリカでネイティブ・アメリカンのツアーを企画している家族がロスでの僕らの演奏を見て、日本ツアーを企画してくれたんだ。このツアーが成功したら、きっとまた日本に戻ってくるだろうね。

——普段はロサンゼルスやカリフォルニアのストリートで演奏していると聴きました。ライブ・ハウスやパブでの演奏とストリートでの演奏には、どのような違いがありますか?
K : 路上で演奏することと、会場で演奏するのは全く違うことなんだ。会場で演奏する場合、見に来ている多くのお客さんは、すでに音楽好きの人たち。だから、そこでは一般の人たちとは異なったエネルギーや、交流が生まれる。一方、路上では僕たちを見たことも無ければ、音楽すら聴いたことが無い人たちが大部分なんだ。だから、彼らのリアクションはとても正直なんだよ。もし、僕らの音楽が気に入らなければ、そのまま歩いてどこかへ行ってしまう。だけど、気に入ってくれれば、立ち止まって耳を傾けてくれるし、実際に沢山の人たちがそうやって、CDを買ってくれた。路上で多くの人たちを惹き付け、CDが売れるととてもいい気持ちになるよ。
——ストリートで活動するようになったきっかけは?
K : 5年以上前にアメリカ中のストリートをツアーで回ったことがあるんだ。なぜなら、色々な人々の地元に僕らの音楽を届けたかったから。そのインディペンデントなツアーを通して、僕らは強く地元に根付いたファンを味方にすることが出来た。だから、この初めてのアメリカ以外でのツアーにとても興奮しているところなんだよ!
——ロサンゼルスの音楽シーンについて教えてください。
K : ロスの音楽シーンは、とても多様になってきているよ。Sunset Stripというクラブでは、70年代や80年代に遡るようなハード・ロックのシーンがあるし、Silverlakeでは、The Silversun PickupsやThe Airborne Toxic Eventのようなバンドがいて、かなり大きなインディー・ロックのシーンがある。それから、ハリウッドにはシンガー・ソングライター的なアコースティック・ミュージシャンがいて、Hotel cafeと呼ばれるポピュラーな会場を中心に盛り上がりを見せているよ。ここは僕たちの音が一番合うシーンだといわれるけれど、僕ら自身は今では少し変わってきていると思うんだ。
——どのようなきっかけで「Inda」という楽曲がDREAMWORKSの映画「She's the Man」で使用されることになったのでしょうか?
K : あの曲は当時のマネージャーについての曲なんだ。彼女の名前はInda。そして、彼女は僕たちがThe Gigsというハリウッドの会場で演奏しているのを発見してくれた人なんだ。彼女は僕たちにとって母親のような存在だった。だから僕たちがどれほど彼女に感謝しているかということを曲にしてみようと思って作ったんだ。その後、彼女の友人であり「She's the Man」のディレクターが、たまたま僕らの演奏を見てくれて、「Inda」をその映画で使うことに決めたらしいんだ。それは本当に思いがけないつながりから起きた出来事だったね。
——最後に日本のファンに一言お願いします。
K : チェロ・ロックを楽しみにしてください!

OAK&GORSKI Acoustic Live First tour from L.A.
- 2010年10月23日(土)@上野Sea-Garage
- 2010年10月24日(日)@西麻布 Sweet Emotion
- 2010年10月26日(火)@福島Monks
- 2010年10月27日(水)@福島ラ ポーゼ
- 2010年10月29日(金)@福島 Re-Acoustic
- 2010年10月30日(土)@福島Monks
お問い合わせ :
ancient voice (090-9631-4763、090-1370-3358)
ancient_voice333@yahoo.co.jp
染み込むアコースティック・サウンド
ジェシー・ハリス / スルー・ザ・ナイト
1999年のデビュー・アルバムから数えて通算9枚目。ジェシーを先頭に、NYの音楽シーンでいま一番注目をあつめる個性派ミュージシャン達によるカルテットをベースにレコーディングされた本作。随所にスパイスを与えるゲストも参加し、温もりのあるバンド・サウンドを披露しています。初期フェルディナンドス時代からのファンも必聴です!
AKRON/FAMILY / Set 'Em Wild, Set 'Em Free
アニマル・コレクティヴやデヴェンドラ・バンハートとパラレルを描きつつも、全く独自の次元を切り拓く驚異の音楽集団である彼ら。3作目にして遂に生み出した途轍もない超傑作アルバム!! 少なくともアニマル・コレクティヴの『Sung Tongs』やデヴェンドラ・バンハートの『Cripple Crow』が出てきた時に全く引けを取らない衝撃。フリート・フォクシズのファンも必聴です。圧倒的な密度と広がりを感じさせる、21世紀のアメリカン・スピリチュアル!