
11/3 miaou×Not Squares JAPAN TOUR @名古屋 K.D Japon
Art Of Fighting、Below The Sea、epic45などなど、これまで各国のバンドとともにスプリット・ツアーを展開してきたmiaou。ニュー・アルバム『The day will come before long』のリリースに伴い、今回敢行されたのは、2006年に共演したTracer AMCのメンバーによる北アイルランドのトリオ、Not Squaresとのツアーだ。11月前半に東名阪を回ったツアーから、初日の名古屋 K.D Japon(以下、ハポン)でのライヴをレポートする。
10月のプラネタリウムでのライヴを経て、今度はハポンでの演奏となるmiaou。その音楽がどのシーンにも入り込めるのと同様に、ハコの形態を苦にしない柔軟な適応力がこの日も活きていた。お客さんとの距離がかなり近く、ステージと客席との境目が存在しないハポン。演奏スペースにはたくさんの楽器が所狭しと並んでいる。そんな中、1曲目の「small dream」から落ち着いたパフォーマンスで見せていく。続く「own your colours」「scene of the sunrise」では、ベースとドラムの力強いビートに、ハマサキタツキのギターが心地よいメロディで絡むさまが絶妙だった。

後半に披露された「cycle」はアコギとエレキのハーモニーが美しく、中盤でハセガワマユミがシンセからベースに移り、演奏にアッパーなグルーヴを付加していく。全体をがっちりと支えるハセガワヒロミのドラミングも完璧。曲は終盤に向かうにつれてラウドに。その起伏豊かな楽曲の舵取り、抜群のメロディ・センスにはいつも舌を巻いてしまう。ラストの「keep drifting my heart」で放たれる華麗な轟音もやはり圧倒的。ついついBlonde Redheadのそれを思い出してしまうくらいに素晴らしかった。中国ツアーを経験し、12月には香港公演が控えているmiaou。今後がますます楽しみでならない。
続いては、2010年の12月にアルバム『YEAH OK』で日本デビューを果たしたNot Squares。ライヴ前からリラックスした雰囲気でビールを飲み、今回のステージを楽しみにしていた彼らは、マイペースにいきなり新曲「Can Opener」を披露し、まずはシンセ×2+ドラムスでの小曲で魅せてくれる。「コンバンハ、ノット・スクウェアズです。来てくれてアリガトウ!」とドラムのKeithがあいさつ。彼をはじめ、メンバー3人はとても紳士で、日本の文化にもすぐに馴染めていた様子だった。だが、ひとたびステージに立てば、熱くダンサブルなナンバーを奏で出す。このオン/オフの切り換えが実にクールなのだ。

ドラムスのKeithを中心に全員がヴォーカルを取り、RickiとMichaelはシンセとベースで不意打ち的な音色を繰り出してくる。ツイン・ベースのときもあれば、ツイン・シンセのときもある。とはいえ、サウンドの骨組みはシンプルで、ミニマルなループをもって享楽的かつダンサブルなグルーヴを生み出すスタイル。ギターレスではあるが、その点ではBattlesに近い(見栄えもトライアングル)。もっとも、Not Squaresの場合はわりと変拍子を好んでいるようで(日本ならLITEやBoris、toeなどが好きだそう)、終盤にプレイされた「Asylum」や「Hey You」を聴けばわかるとおり、パンキッシュなカラーも強い。それにしても、彼らの演奏は音源よりもライヴの方が何倍もパワフルで、さすがのアイリッシュ・パワーを見せてくれた。また日本に来てくれたらうれしい。(text by 田山雄士)
LIVE概要
日時 : 2011年11月3日 (木)
開場 : 名古屋 K.D Japon
開場 / 開演 : 18:00 / 18:30
出演 : miaou /Not Squares
11/24 miaouのプラネタリウムでのLIVEを音源化! 高音質配信スタート
3年振り4作目のオリジナル・アルバム『the day will come before long』を今年8月に完成させたmiaou。OTOTOYでは高音質で配信中のそのアルバムの完成を記念して、北とぴあプラネタリウム・ホールで行われた東京でのリリース・パーティーのLIVEをDSDで収録。11/24(木)にDSDとHQDで配信することが決定!
3年振り4作目のオリジナル・アルバムを高音質で配信中!
miaou / The day will come before long
前作から3年。miaouの4thアルバムが完成。エレクトロニクスとポスト・ロックをかけあわせたダイナミックなサウンドは、ドリーミーな心地よさと緊張感が両立するmiaouだけのもの。今作にはともに日本ツアーをまわったepic45のBen HoltonやRadical Faceがゲスト参加し、アルバムのミックスもqueことCornel Wilczekが担当。この日本発信の世界基準のポップ・ミュージックをOTOTOYは高音質、HQD(24bit / 48kHzのWAV)で配信。
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